各種のビジネスモデルの構築が必要

中国で、WAPサーチサービス市場がいつ本格的にブレイクするかについて、専門家の見方はそれぞれ異なっている。

例えば、3G門戸総裁の張向東氏は、この市場が完全に立ち上がるまで、少なくとも3~5年間はかかるという。3G門戸としてはその間に広告、提携など、各種のビジネスモデルを探さなければならない。グーグルと協力して「YY検索」を展開し始めたばかりだが、まだまだ先は長い。勃興期は不透明な事づくめだから、ビジネスモデルをたった一本の木に縛られていて良いわけはない。

検索技術の更なる追求が肝心

一方のグーグルは、3G門戸のWAPサーチサービス領域での将来性に対して、非常に楽観的な態度を持っているようだ。グーグル中国(谷歌)工程研究院 副院長兼工程総監督の林斌氏の話によると、現在グーグルがなすべきことはWAPサーチサービスの技術を完璧にすることだ。

ユーザーがグーグルを利用する時は、ゴミのようなガセネタではなく、できるだけ多くの有効な情報を探し当てるようにしなくてはならない。ユーザーの体験、そこにおける満足こそ、現段階で最も重視すべきことだと林氏は言う。すべきことを全て成し遂げていけば、広告などの付加価値業務は自然に成功するとしている。

また、前出のiResearchのシニアアナリストの周軍偉氏は、北京五輪と3Gブロードバンドが、モバイル付加価値業務とWAPサーチサービスの発展の大きな後押しになっていると言う。iResearchの予測によると、中国国内のWAPサーチサービス市場規模は今年中に1億 2,700万元(約19億500万円)に達し、急速な成長が引き続き維持される見込みである。しかも、2010年までにはユーザー数が2億2,000万人にまで増えるとみており、巨大需要にあわせた各社の今後の動向が注目される。