WAP を使えばGPS携帯電話の位置特定

WAPサーチサービス市場全体で、現在多くの企業がビジネスモデルを確立するための事業パートナーを求めている。思い余って、自ら地図や電子ブックなどのコンテンツ制作をはじめる企業まである。

全国規模で凄まじいばかりのモータリゼーションが起こっている中国では、地図サービスでの正確性が求められている。GPS携帯電話の応用がWAPサーチサービスの主要コンテンツとなるゆえんである。GPS携帯電話のユーザーは確実に増えつつあり、WAPサーチサービスを利用すれば、携帯電話の正確な位置を特定することができる。

正確な位置把握ができること、しかも環境にさほど影響を受けないことが、GPS携帯電話の優位性の1つである。中国国内には現在多くのGPS携帯電話が出回っているが、一部のGPS携帯電話の位置特定精度は5メートル以内にまで達している。

中国移動は2006年から無料の地図サービス開始

中国国内で広く使われている携帯電話用の地図ソフトは「CityPilot」である。J2ME(Java 2 Micro Edition)のプラットフォームで動作する同ソフトは、多くの携帯電話ユーザーにいつでも使える携帯地図を提供している。地図検索、情報検索、公共交通情報など基本的な機能が完備されているほかに、ルート案内やGPSナビガイド機能もサポートする。

中国携帯電話大手の中国移動(チャイナモバイル)も、2006年から無料の携帯電話地図サポート業務を始めた。LBS(Location Based Services、位置情報サービス)を通じて、駅や銀行、病院、ホテル、ガソリンスタンド、レストランなどの地図情報を大・中都市で提供している。同社の携帯電話ユーザーは数億を超える規模であり、潜在的市場の大きさは明らかである。

実は、携帯電話の位置特定サービスは、2008年の北京オリンピックと2010年の上海万博という二つの国家的イベントの中でも重要な位置を占めている。上海万博では携帯電話でボランティアやスタッフ、関係車両、審判員、スポーツ選手に位置特定サービスの提供を検討している。2008年の北京オリンピックでも、携帯電話で位置特定サービスが提供される予定だ。