アッカ・ネットワークスは21日、WiMAXを利用した無線ブロードバンド事業の免許取得に向けて、7月上旬(予定)に事業企画会社「アッカ・ワイヤレス」を設立すると発表した。

新会社の資本金は3億円。全額をアッカ・ネットワークスが出資し、代表取締役社長にはアッカ・ネットワークス最高経営責任者(CEO)の木村正治氏が就任する。総務省が交付する2.5GHz帯における広帯域移動無線アクセスシステムの事業免許取得を目指し、取得後は事業会社に移行する。総務省が5月に発表した免許方針案では、計画認定より一定期間内に整備すべき人口カバー率なども規定されており、事業立ち上げ時に多額の設備投資が必要になるが、アッカ・ワイヤレスでは免許取得の準備と並行して事業資金の調達も進める。

アッカ・ネットワークスはモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)利用した無線ブロードバンド通信の実証実験を行っており、次世代PHS方式で参入をねらうウィルコムとともに、同事業免許取得の有力候補と見られている。木村正治氏は日本アイ・ビー・エム常務取締役、同社顧問などを経て今月6日にアッカ・ネットワークスCEOに就任。また、アッカ・ネットワークス筆頭株主で、前代表取締役社長・坂田好男氏の出身企業でもあるNTTコミュニケーションズが、アッカ株を一部売却することが決定しており、アッカではNTT色を薄めた形で新事業の無線ブロードバンドに取り組んでいく。