今回もラズベリーパイのコマンドを使ってみます。前回からの続きなのでRaspberry PI 5を起動してターミナルが起動した状態から説明を始めます。

アップデートする

ラズベリーパイが起動したら、まずアップデートの確認をしましょう。上のバーの右側にアップデートを知らせるアイコンが表示されているかもしれません。その場合は、そのアイコンをクリックしてInstallを選択することでアップデートできます。

ですが、この連載はコマンドでどうにかするという事なので、今度はコマンドを入力してアップデートしてみましょう。
ちなみにSSHでログインしてアップデートする事もできます。ラズベリーパイのIPアドレスがわかっている場合は以下のように入力します。ここでは、昔から使用されているデフォルトのアカウントpiでIPアドレス192.168.11.52に接続しています。

ssh pi@192.168.11.52

ここではラズベリーパイのターミナル画面で進めます。 アップデートの確認をするには以下のコマンドを入力します。

sudo apt update

後は待つだけです。

実際にアップデートするには以下のコマンドを入力します。

sudo apt upgrade

途中でYes/Noの確認のメッセージが表示される場合があります。上記コマンドでは確認のたびに処理が一時停止し確認のためのキー入力を行うことになります。もし、全部Yesでよいのであれば以下のように-yを指定しておきます。

sudo apt upgrade -y

しばらくするとアップデートが完了します。

 ちなみにman aptとするとコマンドのマニュアルが表示されます。

ただ、ラズベリーパイの場合はmanよりもWebで検索するかAIに聞いた方がわかりやすいかもしれません。以下の回答はChatGPT4oのものです。

ラズベリーパイの温度を表示する

ラズベリーパイの最新版は5です。3くらいまでは、あまり本体のCPUが過熱することはなかったのですが、最新の5は相当な熱でヒートシンク・ファンがないと良いパフォーマンスが出せないくらいです。指で触るとかなり熱くなっているのがわかります。(火傷しないように注意)
 ラズベリーパイ5では温度管理は重要かもしれません。ラズベリーパイで温度を表示するには以下のようにコマンドを入力します。

vcgencmd measure_temp

これで温度が表示されます。定期的に温度を表示しておくのであればwatchコマンドと組み合わせます。以下のようにすると2秒ごとに温度が表示されます。

watch vcgencmd measure_temp

watchコマンドで監視する間隔を変えれば好きな秒数ごとに温度を表示できます。

watch -n 10 vcgencmd measure_temp

温度を定期的にファイルに記録する場合は以下のようにします。この場合、カレントディレクトリにt.txtというファイル名で出力結果が記録されていきます。

watch "vcgencmd measure_temp >> t.txt"

GUIを使って温度を表示する

画面の上のバーに温度を表示しておくこともできます。これはコマンドでなくGUI操作でできます。以下のようにすると常に温度を表示しておく事ができます。

(1) バーの上でマウスの右ボタンをクリック
(2) Add/Remove Plugins...の項目を選択
(3) CPU Tempを選択しAdd to rightのボタンをクリック(左側に追加したい場合はAdd to leftボタンをクリック)
(4) OKボタンをクリック

電圧を表示する

 ラズベリーパイで困るのは電圧です。使用している電源ユニットによっては電圧不足になり右上に電圧低下マークが表示されます。
vcgencmdコマンドを使えば電圧を表示することができます。電圧の確認は以下のようにコマンドを入力します。

vcgencmd measure_volts

上記の場合はコア電圧ですが、その他の電圧も表示できます。以下の例はSDRAMコントローラーの電圧になります。

vcgencmd measure_volts sdram_c

I/Oコントローラーの場合は以下のようになります。

vcgencmd measure_volts sdram_i

PHY(ネットワーク通信)の場合は以下のようになります。

vcgencmd measure_volts sdram_p

CPUクロックやメモリ割り当てを表示する

 CPUの動作周波数(クロック)もvcgencmdコマンドで表示できます。

vcgencmd measure_clock arm

 CPUに割り当てられているメモリは以下のようにコマンドを入力します。

vcgencmd get_mem arm

 GPUに割り当てられているメモリサイズは以下のように指定します。

vcgencmd get_mem gpu

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