前回は、海水に起因する塩害に晒される機会が多い機体を対象とする腐食管理の話を取り上げた。伝統的な手法としては、水洗いを徹底するとか、こまめに機体の状態を検査するとかいう話になるが、この分野でもデジタル革新の波が来ているようである。

たまたま、BAEシステムズの「Innovation Book」という冊子に、それと関連する話題があったので、取り上げてみることにした。→連載「航空機の技術とメカニズムの裏側」のこれまでの回はこちらを参照

センサーいらずで腐食を予察

腐食の発生状況を確実に把握したいということであれば、それができるようなセンサーを機体構造材の各所に取り付ける方法も考えられる。

構造負荷を把握して、機体構造材の残り寿命を予測する場面では、こうした手法が多用されている。これについては回を改めて取り上げるが、実際に測ってみないと正しいデータが出ないので、そういう話になっている。

もちろん、腐食管理も事情は似ているが、何らかの予察手段があれば、その方がありがたい。いちいち機体にセンサーを取り付ける手間と経費を節減できるし、その分だけ機体が軽くなる。では、どのようにして外れのない予察を行うのか。

  • 横須賀来航時の英空母「クイーン・エリザベス」。飛行甲板に露天駐機しているF-35Bが見える 撮影:井上孝司

F-35における腐食予察の手法

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