ReITとデザインLが共同運営するAIラボ「QuratedLab」は10月24日、福島県と千葉県の事業者、自治体を対象に、WebサイトやWebサービスの脆弱性対策を無償で支援する取り組みを開始すると発表した。使用技術の調査から脆弱性の判定、修正版への更新、侵入の形跡の確認まで対応する。
使用技術の調査から修正版への更新まで支援
今回、取り組みの対象とするのは、福島県または千葉県に本社や事業所を置く中小企業、個人事業主、団体と、両県内の自治体である。自ら運営するWebサイトやWebサービスを対象とし、制作会社と連絡が取れなくなったサイトも含む。
支援では、Webサイトやサービスに使われている技術とバージョンを調べ、公表済みの脆弱性に該当するかを判定する。該当する場合は、修正版への更新作業または更新手順を案内するほか、不正侵入の形跡がないかも確認する。
費用は無償で、受付期限や件数の上限は設けない。申し込み順に、対応可能な範囲で支援する。ただし、サイトの作り直しや大規模な改修、継続的な保守は無償支援の対象外となる。必要な場合は別途相談を受け付けるという。
調査や更新作業にあたり、サーバーや管理画面へのアクセスを求める場合があるが、QuratedLabは、預かった情報は支援以外の目的には使用せず、作業後に削除するとしている。
保守担当者がいない事業者などを対象に
QuratedLabは今回の取り組みの背景として、WebサイトやWebサービスの基盤となる技術で重大な脆弱性の公表が続いていることを挙げる。修正版への更新が遅れた場合、侵入されたサーバーが暗号資産の採掘やほかへの攻撃に悪用され、サイトの停止やサービス終了に至る事例が出ているという。
一方、地域の中小企業や個人事業者には、外注でWebサイトを構築した後に保守担当者を置いていないケースや、制作会社と連絡が取れなくなっているケースがある。このため、自社のサイトが公表済みの脆弱性に該当するかどうかを判断すること自体が難しい。
QuratedLabは、AIを活用した開発や運用、脆弱性の調査・対策に関する知見を生かし、専門の担当者を置くことが難しい地域の事業者や自治体を支援するとしている。