NTTドコモビジネスは10月23日、千歳市、三菱地所と、先端半導体研究開発・イノベーション推進拠点「(仮称)Chitose Technology Frontier」の形成に向けた連携協定を締結した。北海道千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」に、半導体の前工程から後工程までを一貫して研究・検証できる環境を整備する計画だという。

約12万9,000平方メートルの敷地にR&D拠点を形成

Chitose Technology Frontierの対象地は、北海道千歳市美々にある千歳美々ワールド内の約12万9,000平方メートルの敷地である。面積には道路、緑地、公園、調整池を含まない。

  • Chitose Technology Frontierの対象地

    Chitose Technology Frontierの対象地

千歳市では、Rapidusによる次世代半導体の研究・開発・製造拠点に加え、産業技術総合研究所が最新鋭のHigh-NA EUV露光装置を備えた拠点の整備を進めている。技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)も、半導体の後工程を対象とするオープンイノベーション拠点を整備している。

3者はこうした半導体産業の集積を生かし、国内外の企業、大学、研究機関、行政などが、次世代半導体を核とした幅広い分野の研究開発に連携して取り組む拠点を形成する。

協定では、R&D拠点に関する事業全般の企画・推進をはじめ、開発用地の権利保全、インフラ整備、企業立地・共創環境の整備に取り組む。また、企業の誘致や大学・研究機関との連携促進、運営組織の組成も進める。

各者の役割として、千歳市は全体統括と総合企画、三菱地所はエリア開発の企画・推進を担う。NTTドコモビジネスはICT基盤整備の企画・推進を担当する。

前工程から後工程まで一貫した研究・検証環境を整備

同拠点では、産業技術総合研究所やLSTCの研究開発拠点、次世代半導体製造拠点との近接性を生かし、研究開発や国内外の人材交流を支える環境を整える。新千歳空港に近く、国内外からアクセスしやすい立地も活用する。

さらに、研究・製造基盤やオープンR&D機能を集積し、半導体の前工程から後工程までを一貫して研究・検証できる環境の形成を計画している。各工程の連携を通じ、開発ループの加速を目指す。

Rapidusをはじめとする国内外の企業や研究機関などの交流と研究連携を促し、フィジカルAIやGXなどの需要産業との接続も図る。半導体人材の育成や採用に向けた環境も整える方針だ。

NTTドコモビジネス、千歳市、三菱地所は今後、協定に基づいて拠点形成に向けた具体的な検討を進める。同拠点を、次世代半導体を核として関連する幅広い分野の技術革新を推進するオープンイノベーションの場とし、産学官が連携する環境の構築を目指すとしている。