日本製鉄グループのUnited States Steel(USスチール)が、米ペンシルベニア州のモンバレー製鉄所エドガー・トムソン地区に新たな熱延設備を建設すると発表した。設備投資額は約30億ドルで、日本製鉄がコミットしている総額110億ドルの米国投資計画の一環に位置付けられる。

  • モンバレー製鉄所エドガー・トムソン地区の外観(出所:USスチールWebサイト)

    モンバレー製鉄所エドガー・トムソン地区の外観(出所:USスチールWebサイト)

モンバレー製鉄所に新たな熱延設備を建設

今回の投資では老朽化した既存設備を最新設備へ更新し、生産能力の拡大と製造効率の向上を図る。必要な許認可取得後に建設を開始し、2029年後半の稼働開始を予定している。 新設する熱延設備には、ウォーキングビーム加熱炉やサイジングプレスなどの最新設備を導入する。これにより、生産性向上に加え、省エネルギー化や歩留まり改善、品質安定化を実現するとしている。

モンバレー製鉄所はUSスチールの主要製造拠点の一つであり、自動車や家電、エネルギー分野向け鋼材を供給している。今回の投資により、これらの市場に対する供給能力と競争力の強化を目指す。

生産能力を220万トンから350万トンへ拡大

熱延設備の刷新により、年間生産能力は現在の約220万トンから約350万トンへ拡大する。増加幅は約130万トンで、能力ベースでは約6割の増強となる。

日本製鉄はUSスチールを北米戦略における中核拠点と位置付けており、今回の投資を通じて競争力強化を図る。あわせて、高品質鋼材の安定供給に加え、地域雇用の維持・創出を通じて米国鉄鋼産業と地域社会の発展に貢献するとしている。