10月13日~16日、国内最大規模のIT技術展「CEATEC(シーテック)2026」が幕張メッセにて開催中だ。「Transformation - 企業が、産業が、そして社会が変わる-」をテーマとする今イベントは、AIを中心に、まさに変革を支える技術が目白押しだ。
本稿ではウォークスルー改札を展示したJR東日本や、『ダンジョン飯』とコラボして「マンドレイクの甘露煮」を展示した山形大学など、気になる展示をピックアップして紹介したい。
手ぶらで通れるJR東日本のウォークスルー改札
東日本旅客鉄道(JR東日本)はUWB(Ultra-Wideband:超広帯域無線)を活用したウォークスルー改札を展示している。その名の通り、切符を通すことはもちろん、SuicaなどのICカードをタッチする必要すらない。
展示デモでは、対応するスマートフォンをを持つと、改札までの距離が表示される。これを持ちながら改札を通ると、無事に通れてしまうのだ。
筆者はいつもスマートウォッチにSuicaを入れて使っているため、改札にタッチせずに通過しようと思うと、止められてしまうのではないかと少し緊張してしまう。
この技術が実用化され、利用場面が拡大すれば、荷物で両手がふさがっているときやベビーカーを押しているときなどに利便性を享受できるだろう。それ以前に、改札を通るたびにSuicaやスマートフォンをカバンから取り出すちょっとした手間がなくなるだけでも嬉しい。
同社はウォークスルー改札の他にも、みどりの窓口AI対応サービス(仮称)や、TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)のロボットデリバリーサービスなどを展示する。
3Dフードプリンターで「マンドレイクの甘露煮」を再現
山形大学ソフト&ウェットマター工学研究室(古川研究室)は『ダンジョン飯』(九井諒子 KADOKAWA)とコラボして、3Dフードプリンターで再現した魔物食「マンドレイクの甘露煮」を展示。
形状の再現は研究室に所属する学生らが中心となって取り組み、味・色・食感は「蒟蒻畑」などで知られるマンナンライフの開発チームと連携しながら調整したという。
また、それとは別に、マンナンライフと共同で開発したさまざまな食感のサンプルなども展示されていた。
近くて遠い画面でプレイする「眼が休まるゲームセンター」
産業・工業機械メーカー向け部品の製造および販売を手掛ける協同は、「眼が休まるゲームセンター」を展示していた。
この一風変わったゲームセンターでは、近距離の画面を見ていながら遠方を見ているときに近い「平行視」の状態をつくるタブレット「MYOFREE」(マイオフリー)を体験できる。
MYOFREEとは、専用のグラスと独自の画像生成技術により、近距離の画面を見ているときでも遠くを見ている時の平行視に近い状態を再現できる仕組みだ。簡単に表現すると、3Dメガネで奥行きを表現しているようなイメージ。
約40センチメートル先の画面を見ながら、視点は約5メートル先を見ているときに近い状態を再現できるという。同社はこれにより、デジタル画面を見る視点を変えることで、デジタル画面との新しい付き合い方を提案する。
自由に変形を変形し衣服にも使えるディスプレー
NHK財団は形状を自由に変形できる「ディフォーマブルディスプレー(Deformable Display)」を展示する。これは、伸ばしたり折りたたんだりしてもディスプレーが壊れずに映像を表示できる技術だ。
従来のディスプレーとは異なり柔軟なゴム基盤と液体金属を用いた回路を搭載したことにより、形状を自由に変形させながら画面を表示できる。
ファッションやスポーツでの利用が想定されるウェアラブルディスプレーだけでなく、ロボティクスやモビリティ向けの曲面ディスプレーなどに応用が期待できる。
半導体産業を歩いて学ぶ人生ゲーム
会場で特に目を引いたのは、JEITA(電子情報技術産業協会)がタカラトミーと協力して作成した、「半導体産業人生ゲーム」だ。半導体業界でのキャリアを模した人生ゲームを実際にプレイしながら、ゴールを目指す。
プレイ中は自分がコマとなって盤上に立つのだが、「半導体企業のデバイスインテグレーションエンジニアを志す。8マス進む」「半導体企業の実装技術エンジニアを志す。7マス進む」など、足元のマスはどれもユニークだ。








