インテージ、NTTデータ、NTTデータビジネスシステムズは2026年10月5日、食品・飲料・日用品・化粧品などの商品開発プロセスの変革に向け、戦略的連携を開始すると発表した。実販売・実購買データとAIを活用し、市場機会の発見や商品企画から処方設計、商品化に必要な検討までをつなぐ基盤を共同で構築する。

「SRI+」「SCI」のデータを商品企画に活用

本連携では、インテージが提供する全国小売店パネル調査「SRI+」と全国消費者パネル調査「SCI」などを活用する。市場規模やシェア、商品別の販売動向、購買者の属性・行動を分析し、市場機会の発見やターゲットの特定につなげる。

SRI+は、全国約6,000店舗の販売実績から国内全体の売り上げを推計した小売店販売データである。SCIには、全国の15~79歳の男女7万人から継続的に収集した日々の買い物データが蓄積されている。

3社は、これらのデータを起点に、NTTデータの商品企画特化型AIエージェントを活用する。生活者・市場データにリサーチ結果や商品戦略、ブランド情報を組み合わせ、ターゲットや提供価値、商品コンセプト、訴求内容、価格、売り上げなどに関する仮説の生成・評価を支援する仕組みを検討する。

「FooDesigner」で処方設計や原価計算へ接続

商品企画で生成した仮説は、NTTデータビジネスシステムズの商品開発プラットフォーム「FooDesigner」へ接続する仕組みを構築する。FooDesignerは、商品企画書やコンセプト資料をもとに、AIが配合を提案する機能を備える。試作配合情報の履歴管理をはじめ、栄養成分計算や原価計算、アレルゲン判定、法規・表示判定、製造条件管理にも対応する。

3社は、市場機会の発見、商品仮説の生成・評価、商品化業務への接続という3段階を一貫して支援する仕組みの構築を目指す。商品化の段階では、処方、原材料、包材、原価、品質、法規制、製造条件などを検討し、商品企画で生み出した仮説を具体的な仕様へつなげる。

  • 連携でめざす商品開発プロセスのAI化

    連携でめざす商品開発プロセスのAI化

消費財メーカーや小売業を対象に実証・検証

3社は今後、食品・飲料・日用品・化粧品などの消費財メーカーと、小売業のプライベートブランドなどを対象に、商品開発プロセスへのAIエージェント適用に向けた実証・検証を進める。企業ごとの商品開発プロセスや既存システムとの接続も踏まえ、再利用可能なAIアセットとしてサービス化することを検討するとしている。

将来的には、商品開発領域での実証や導入を通じて得た成果と知見をもとに、サプライチェーンマネジメントや販売・マーケティングなど、バリューチェーン全体へのAIエージェントの適用拡大を目指す。