Mozillaは9月1日、オープンソースのメールクライアント「Thunderbird 155.0」を公開した。Mozillaが公開したリリースノートによると、今回の更新では8件の新機能と29件の修正が盛り込まれ、さらに30件の脆弱性が修正された。これには深刻度の高い脆弱性13件の修正が含まれている。

  • Thunderbirdの画面イメージ(出典:Mozilla)

    Thunderbirdの画面イメージ(出典:Mozilla)

新機能8件を追加、30件の脆弱性も修正

追加された新機能の概要は次のとおり。

  • S/MIMEポップアップに、署名、ダイジェスト、暗号化アルゴリズム、鍵サイズが表示されるようになった
  • 新たに設定項目「mail.addr_book.add_item_default_uri」を追加。これにより、手動で追加する連絡先の既定アドレス帳が指定可能になった
  • OAuthアドオンは、選択したドメインやホスト名に対し、組み込み設定を上書きできるようになった
  • Exchange、Microsoft Graph、カスタムOAuthのサポートにより、手動アカウント設定が簡素化された
  • IMAPおよびSMTPサーバー向けのカスタムOAuthサポートが追加された
  • カスタムOAuth設定にPKCE(Proof Key for Code Exchange)および外部ブラウザフィールドを追加した
  • QRコードの出力(エクスポート)を無効にするエンタープライズポリシー「DisableQRExport」を追加した
  • 実験的な機能を無効にするエンタープライズポリシー「DisableExperimentalFeatures」を追加した

不具合修正では3種類のクラッシュ問題に対応した。具体的にはデータベースの不適切なメモリー処理、メールフォルダーの読み込み処理の不具合、OAuth2のパスワード入力画面を表示した状態でアプリを正常に終了できない問題を解決した。

IMAP関連では、タグが複数クライアント間で自動同期されない問題と、レガシーIMAPタグの変更がサーバへ送信されず、更新後に元へ戻される問題に対応した。カレンダー関連では、オフライン対応のCalDAVカレンダーでイベントの同期が完了しない問題と、オフラインキャッシュされたICSカレンダーへの変更が再接続後に失われる問題を修正した。

これらの他に、アカウント関連では複数のゴミが残る問題の修正、検索機能では不完全な検索処理なども修正されている。セキュリティ脆弱性への対応では、深刻度が緊急(Critical)と評価される脆弱性「CVE-2026-84639」(CVSSスコア: 9.1)に対処する修正が含まれており注意が必要。