
コメ卸値の下落が止まらない。農林水産省が発表した2025年産米の今年3月の相対取引価格(卸値)は、全銘柄平均で60キログラムあたり3万3345円だった。前月より1711円(5%)安く、下落幅は比較できる06年以降で最大となった。
相対取引価格は、JA全農などコメの集荷業者と卸売業者の取引価格。前年同月比では7469円(29%)高いものの、値下がりは5か月続いており、昨年10月のピーク時(3万7058円)に比べて3713円(10%)下落している。
産地別の代表的な銘柄をみると、前月との比較が可能な銘柄のうち約7割にあたる44銘柄が値下がりした。岩手産「ひとめぼれ」は前月比17%安の2万9552円、宮城産「ひとめぼれ」は11%安の3万736円、秋田産「あきたこまち」は6%安の3万5443円など、生産量の多い東北を中心に価格が下がった。富山産「コシヒカリ」は46%安の2万2057円で、下落幅が最も大きかった一方、西日本では価格が上昇した銘柄も目立った。
卸値の下落傾向は店頭価格に影響している。農水省によると、4月6日~12日のスーパーのコメの平均販売価格(税込み)は、5キログラムで前週より60円(1.5%)安い3873円だった。9週連続のマイナスで、昨年8月25日~31日の水準(3891円)まで下がっている。前年同月比では344円(8.2%)安い。
内訳をみると、全体の76%を占める銘柄米の平均販売価格は前週比で42円(1.1%)安の3941円。備蓄米などを含むブレンド米等は77円(2.1%)安の3659円だった。
農水省によると、平均価格は昨年6月以降、政府備蓄米の流通により3500円台まで低下した後、新米の出回りを背景に上昇に転じた。9月以降は4000円を超える高値水準が続いた反動で、今年1月以降は再び下落基調となっている。