SK hynixやSK Telecomなど多数のハイテク企業を傘下に抱えるSKグループが、傘下のシリコンウェハメーカーであるSK Siltron(2017年にLGグループから買収)を、韓国の斗山(Doosan)グループに売却する交渉を進めており、2026年3月までに売却額などの詳細が決定する見込みだと、複数の海外メディアが報じている。
事業再編でハイテク分野に向かうSKグループ、半導体分野での成長を狙う斗山グループ
それらによると、韓国を代表する大手財閥であるSKグループは、全社に及ぶ事業再編の一環として、SK Siltron(旧LG Siltron)を2025年の春以降、水面下で売却する準備を行っていたものの、なかなか買い手が見いだせなかったという。
しかし、2025年12月に入り、韓国の重工業・工作機械をはじめとして多様な事業展開をしている斗山グループを優先交渉対象者に選定し、3か月以内に売却額などを再公示するとことを明らかにしたという。
売却対象はSKグループが保有するSK Siltron株式70.6%とされており、残りはSK グループの創業者一族である崔泰源(チェ・テウォン)会長が保有している。
一方の斗山グループも、韓国のトップ半導体テスト受託企業であったTesnaを2022年に買収(Doosan Tesnaへと社名変更)するなど、半導体関連事業での成長を目指した事業再編を進めている。
Doosan Tesnaは、2024年にイメージセンサ組み立て専業のエンジオンを買収するなど、後工程分野での存在感を高める取り組みを推進しているが、もしSK Siltronの買収がなされれば、そうした半導体事業分野としての競争力を高めることにつながるとみられている。
半導体製造装置・材料企業などが多く参加する業界団体であるSEMIによれば、シリコンウェハ市場は、2022年第3四半期をピークに需要低迷が続いているため、半導体製造装置やシリコンウェハを除いた半導体材料市場に比べて回復が遅れているという。
SKグループは、利益率の高いハイテク分野へ向かう形で事業再編を図ろうとしており、利益が出にくくなっているシリコンウェハメーカーを保有する魅力が減少した模様である。日本でもシリコンウェハメーカー大手のSUMCOが2023年、2024年と2年連続で減収減益を記録したほか、2025年(通期)には14年ぶりに最終赤字に陥る見通しを発表している。
なお、SK Siltronの日本販売法人であるSK Siltron Japanは最近、本社を名古屋、新橋を経て横浜のみなとみらいに移転し、心機一転、キオクシアなどの従来からの顧客に加えて、新たな顧客開拓に注力している模様である。
