先端パッケージ向けガラスコア製造JVの設立をサムスン電機と住友化学が計画
Samsung Electronics子会社で電子部材製造を担うSamsung Electro-Mechanics(サムスン電機)は11月5日、住友化学グループと次世代先端パッケージ基板の核心素材である「ガラスコア」製造の合弁会社(JV)を韓国に設立する覚書(MOU)を締結したことを発表した。
調印式には、サムスン電機の張徳鉉社長、住友化学の岩田圭一 会長および水戸信彰 社長、韓DONGWOO Fine-Chem(東友ファインケム)の李鍾燦社長などが出席。DONGWOOは現在、住友化学の100%子会社だが、1991年に韓国の「東洋化学工業」と日本の「住友化学」が折半して設立された会社であり、両社の社名の一部を取って「東友ファインケム」と名付けられた経緯がある。ファインケムという社名が示すように、韓国の半導体や電子産業向けに主に高純度薬液やフォトレジストを量産している。
今回の合弁設立についてサムスン電機では、AIやHPCの急速な発展を背景に、パッケージ基板技術の限界を克服するための戦略の一環だと説明している。「ガラスコア」は次世代半導体パッケージ基板の中核素材であり、従来の有機基板に比べて熱膨張係数が低く、平坦性に優れているため高密度・大面積の先端半導体パッケージ基板を実現するための技術として注目されている。
今回のMOUを通じて、サムスン電機、住友化学、東友ファインケムの3社は、それぞれの技術力とグローバルネットワークを活用し、ガラスコアの製造・供給能力を確立し、市場拡大を加速させるとしている。
合弁の筆頭株主はサムスン電機だが事業所は東友ファインケム本社に設置予定
具体的な合弁の形としては、サムスン電機が筆頭株主として過半数の株式を保有し、住友化学グループが少数株主として参画する予定だという。両社は今後、株主構成、事業スケジュール、社名などの詳細を詰めていき、2026年中に主要契約を締結することを目指すとしている。
また、本社は東友ファインケムの本社・平澤(ピョンテク)事業所に設置される予定で、ガラスコアの初期生産拠点としても機能する。平澤では、東京応化工業もフォトレジストなどの生産工場(同社にとっては韓国では仁川に次いで2番目の生産拠点)を建設し、2027年に稼働させることになっているなど、日本の材料メーカーにおける韓国での一大拠点になりつつあるといえる。
なお、サムスン電機は現在、同社の世宗(セジョン)工場のパイロットラインでガラスパッケージ基板の試作品を生産しており、合弁会社による量産は2027年以降に開始される予定である。



