22nm MRAMプロセス採用の1GHz動作可能なマイコンを発売

ルネサス エレクトロニクスは10月22日、同社の32ビットArmマイコン「RAファミリ」の22nmプロセス採用MRAM(磁気抵抗メモリ)内蔵製品として、1GHz動作のArm Cortex-M85コアと250MHz動作のArm Cortex-M33コアを搭載した「RA8M2」および「RA8D2」を発売した。

  • 「RA8M2」および「RA8D2」

    「RA8M2」および「RA8D2」のパッケージイメージ (出所:ルネサス)

組込機器のグラフィックスニーズにも対応

2製品ともに、Cortex-M85を軸にオプションとしてCortex-M33を用意。1MBのMRAMのほか、Cortex-M85用の256KBの密結合メモリ(TCM)ならびにCortex-M33用の128KB TCMを含む2MBのSRAMも用意されており、将来的には4MBおよび8MBのフラッシュメモリを搭載したSiP製品も提供される予定だという。

いずれも高性能CPUをベースとした組込機器向けマイコンという位置づけだが、RA8D2はグラフィックス表示およびHMI(ヒューマンマシンインタフェース)向けに周辺機能の最適化が行われており、RA8M2の機能に加えて、パラレルRGBおよび2レーンMIPI DSIインタフェースを備えた最大解像度1280×800に対応するLCDコントローラや、2Dグラフィックスエンジン、カメラ入力に対応する2レーン構成で各レーン最大720Mbpsに対応するMIPI CSI-2インタフェース、画像データのスケーリングやフォーマット変換をハードウェアで実行するVINモジュールなどが搭載されている。

なお、すでに2製品それぞれに向けたウィニング・コンビネーションも提供済みとのことで、RA8M2向けにはスマートグラスやペットカメラロボット、RA8D2向けにはキッチン家電向けのワイヤレス給電規格に対応したKi規格ワイヤレスパワートランシーバシステム(Tx、調理台側HMI)およびパワーレシーバシステム(Rx、キッチン家電側HMI)などのソリューションが用意されているという。