IFSは、エージェント型AIプラットフォーム「IFS Loops」を正式に提供開始したと10月14日に発表。産業オペレーションの自律化とDXの推進を目的としたもので、AIがリアルタイムに学習・判断し、業務効率を最適化する仕組みを備えている。

  • 「IFS Loops」が提供する10種類のデジタルワーカー

    「IFS Loops」が提供する10種類のデジタルワーカー

同プラットフォームは、当初10種類の「デジタルワーカー」を搭載。現場への派遣や、サプライヤーとの連携、顧客からの注文管理、在庫の補充といった大量の定型業務を自律的に処理するという。

各デジタルワーカーは50の専門スキルを備え、企業の複数システムを横断し、リアルタイムのインテリジェンスと各業界固有の知識などに基づいて業務を遂行。「従来型の自動化やRPA、生成AIとは異なり、人間の従業員と協働しながら複雑なワークフローを管理し、状況に応じた意思決定を行う」ことを特徴とする。

導入にあたり、IFS Cloudへの組み込みのほか、既存のレガシーシステムと連携させることも可能で、導入後すぐに投資対効果と業務改善が期待できるとしている。これにより、熟練チームはより価値の高い業務に集中できるようになるとしている。

同社は今後、12月までにスキル数を100以上に拡張。2026年第1四半期には、ユーザーが独自のデジタルワーカーを作成できる「IFS Loops Studio」も提供予定だという。

IDC エンタープライズソフトウェア部門 グループバイスプレジデントのミッキー・ノース・リッザ氏は「今日、エージェント型AIを導入する企業は、競合他社に先んじるポジションを築いている。デジタルワーカーを単なる生産性向上の手段ではなく、従業員体験の向上や業務の俊敏性強化まで実現する差別化要素として活用している」と述べている。