独SAPは10月6日(現地時間)、米国で開催しているイベント「SAP Connect」において、AIに関わる3つの製品を発表した。
新世代のJoule アシスタント
SAP Business Suiteの中核を担うAI「Joule」において、新世代のJouleアシスタントを発表した。同製品は、SAP Business Suite全体のアプリケーションやデータを活用し、各業務領域における人の役割に応じて協働するよう設計されている。
各Jouleアシスタントは、業務上の特定の役割に合わせて設計されており、タスクに適したエージェントを呼び出して構成・管理し、人間がよりインサイトの取得と生産性の向上に集中できるよう支援する。
SAP Business Data Cloud Connect
AI活用の基盤となるデータ連携を強化する新サービスとして、「SA® Business Data Cloud Connect(SAP BDC Connect)」が発表された。
同サービスはSAP Business Data Cloudとパートナープラットフォームを安全に接続し、組織や技術の垣根を越えてビジネス対応データプロダクトの双方向連携を支援する。
ゼロコピー共有技術により、データはSAPシステム内に安全に保持されたまま、顧客の既存データプラットフォームから即座に参照できる設計となっている。これにより、コストをかけずに、かつ、データのコピーを作成することなく、ビジネスコンテキストを維持したまま分析やAI活用を支援する。
DatabricksとGoogle CloudがSAP BDC Connectの初期パートナーとして参加することも発表された。
データを行動に変えるアプリケーション群
AIネイティブな新ソリューションとして、SAP Supply Chain Orchestrationが発表された。同製品はJouleとライブ・ナレッジ・グラフを組み合わせることで、複数階層にわたるサプライヤーリスクをリアルタイムに把握し、関係部門や取引先が連携して対応できるよう支援する。
SAP Engagement Cloudは、新しいカスタマー・エクスペリエンス・ソリューション。同製品は、ビジネスに不可欠なコンテキストを活用して、顧客、サプライヤー、その他のステークホルダーとのやり取りをパーソナライズし、Jouleや組み込みAIにより、一貫性があり、意味のある顧客体験の提供を支援する。