IFSは英国時間4月23日、クラウドベースの新たなイノベーションプラットフォーム「IFS Nexus Black」を発表した。従来のレガシーソフトウェアに代わる選択肢として、迅速でスケーラブルかつセキュアな特化型ソリューションの実現をめざす。

  • IFS Nexus Blackのコンセプト発表のようす

    IFS Nexus Blackのコンセプト発表の様子

Nexus Blackは、IFS.aiを基盤に、AI技術と産業知見、専任チームを組み合わせ、資産集約型産業における複雑な課題に対し、実用的かつ即応性の高いAIソリューションを提供。大胆なアイデアを数週間で実用化する迅速な導入を支援する。

アジャイルかつスプリントベースの共創・プロトタイピングを通じ、安全性・スケーラビリティ・スピードを兼ね備えた共同開発モデルを採用。構想から実装までを「課題定義」「価値検証」「高速開発」「デジタル継続性」の4段階で支援する体系的なアプローチを提供する。

AIエンジニアやドメインの専門家、ソリューションアーキテクトで構成される産業特化型の専門チームが連携し、産業特有の課題や企業アーキテクチャに対応。さらに、エージェント型AIや文脈知能との共創を通じて、産業スケールでの現実的な実装をめざす。

IFSが培ってきた産業分野の知見とアセットデータとの接続性を活かし、信頼性の高い文脈対応型AIを迅速かつ安全に現場へ展開し、実効性ある成果へとつなげる。

Nexus Blackは、将来への共同投資モデルを採用。顧客は一般提供前の機能にいち早くアクセスし、開発プロセスに直接関与することで、業界内での先行者優位を確立し、変化に柔軟に対応できるソリューションを共に構築できるとする。

現在の主なユースケースとして、予測保全、製造スケジューリングの最適化、サービスおよび営業支援向けAI Copilot、財務・サプライチェーン分野におけるインテリジェント・オートメーションが挙げられている。

なお、Nexus Blackは専門チームによる対応を前提としたリソース集約型の個別プログラムであり、導入はすべて顧客ニーズに応じたカスタマイズ対応となる。

IFSのCEO、マーク・モファット氏のコメント

多くの企業が、柔軟性に欠けるエンタープライズツールか、スケールアップのロードマップがないニッチなAIベンダーのどちらかを選ばざるを得ない状況に陥っています。Nexus Blackはその状況を変えます。これはIFSがリーディング産業組織向けに迅速かつ高いインパクトを持つAIイノベーションを約束する取り組みです。スタートアップの機敏さと、IFSが誇る産業分野での知見、安全性、そして確かな実行力を融合させています。これにより、お客様が単に追いつくだけでなく、大きく飛躍するお手伝いをしています。