32ビットローエンドArmマイコンの第2段製品を発表
ルネサス エレクトロニクスは4月22日、32ビットローエンドArmマイコン「RA0シリーズ」の第2段製品「RA0E2」を開発、量産を開始したことを発表した。
同製品はArm Cortex-M23コア(動作周波数:32MHz)および最大128KBのコードフラッシュメモリと16KBのSRAMを搭載。そのほかにも、タイマアレイユニット(16ビット×8チャネル)、32ビットインターバルタイマ(8ビット×4チャネル)、リアルタイムクロック(RTC)、UART×3、非同期式UART×2、簡易型SPI×6、I2C×2、簡易型I2C×6、12ビットA/Dコンバータ、温度センサなどの多彩な機能を搭載しながらも、消費電力はアクティブモードで2.8mA、スリープモードで0.89mA、スタンバイモードで0.25μAとしている。
また、±1.0%精度の高速オンチップオシレータ(HOCO)を搭載しているためスタンバイモードからの高速起動も可能なほか、安全分野としても、SRAMパリティチェック、不正メモリアクセス検出、周波数検出、A/Dテスト、出力レベル検出、CRC演算機能、レジスタ書き込み保護など多彩な機能が提供されるほか、セキュリティに関しても、ユニークID、TRNG(真性乱数生成器)、AESライブラリ、フラッシュリードプロテクションなどの機能が提供される。
さらに、動作温度範囲-40℃~+125℃の範囲で高い精度を維持できるため、リフロー工程後であっても、時間とコストのかかるトリミング(精度調整)作業を回避することができるともしている。
第1弾製品で開発したソフト資産の活用も可能
開発には、同社のRTOSやBSP(Board Support Package)、周辺ドライバ、ミドルウェア、コネクティビティ、ネットワーク、セキュリティスタックなどの基本ソフトウェアに加え、複雑なAI、モータ制御、クラウドのソリューションを構築するためのリファレンスソフトウェアなどを提供することで、迅速なアプリケーション開発を可能にする「Flexible Software Package(FSP)」が対応。ユーザ独自のソフトウェアコードや所望のRTOSをFSPに統合することもできるため、アプリケーション開発の柔軟性を高めることができるほか、第1弾製品のRA0E1ともソフトウェア互換があるため、FSPを使用することでRA0E1のソフトウェア資産もRA0E2へ容易に移行することができるという。