手堅く成長が続くパッケージング材料市場

SEMI、TECHCET、TechSearch Internationalの3者は10月1日(米国時間)、「世界半導体パッケージング材料展望(Global Semiconductor Packaging Materials Outlook:GSPMO)」の最新版を発表。世界の半導体パッケージング市場は2025年に260億ドルを超え、2028年まで年平均成長率(CAGR)5.6%で成長を続けるとの見通しを示した。

AIが高度なパッケージングアプリケーションの成長の原動力として期待されることが同レポートでは強調されている。調査対象の主な材料としては、サブストレート、リードフレーム、ボンディングワイヤ、封止材料、アンダーフィル材料、ダイアタッチ材料、WLPの絶縁材料、めっき薬品などがあり、パッケージング材料市場の売り上げの大半を基板が占めるとしている。また、基板の中でもFC-BGA基板が収益の成長役で、フリップチップBGA/LGAのCAGRは2028年にかけて7.6%と予測されるという。さらに、その他の主要な成長分野には、WLPの絶縁材料とフリップチップのアンダーフィル材料があるとするほか、ラミネート基板セグメントは、数量で年間7.3%の成長が見込まれ、リードフレームとボンディングワイヤも、それぞれ5.0%と6.4%の成長が見込まれるとしている。

  • 半導体パッケージング市場の予測

    半導体パッケージング市場の予測 (出所:SEMI/Techcet/TechSearch international)

300mmウェハファブの投資が製造装置市場をけん引

また、SEMIは9月26日(米国時間)に「300mm Fab Outlook Report to 2027」を発行。その中で300mm対応半導体製造装置市場が2024年に前年比4%増の993億ドル、2025年も同24%増の1232億ドル、2026年も同11%増の1362億ドル、2027年には同3%増の1408億ドルと3年連続で1000億ドルを突破することが予測されている。

  • 300mm製造装置への年間投資額推移

    300mm製造装置への年間投資額推移 (出所:SEMI)

国・地域別にみると、トップは中国で2025年から2027年までの3年間で合計1000億ドル以上が投じられる見通しで、2027年まで300mm装置の支出額トップを維持すると見られる。2位は韓国で、メモリ分野を中心に今後3年間で810億ドルが投じられる見通し。3位は台湾でファウンドリの先端ロジック投資を中心に今後3年間で750億ドルが見込まれている。このほか、米州は今後3年間で630億ドルと予測されるほか、今後の3年間で日本は320億ドル、EMEAが270億ドル、東南アジアが130億ドルをそれぞれ費やすと見込まれている。

セグメント別にみると、ファウンドリが最先端プロセスと成熟プロセス両方の支出が続き、今後3年間で約2300億ドルが投じられると予測され、特に2nm関連とIoT/車載ニーズの高まりを受けた22nm/28nmへの投資が高まるとしている。

ロジック/マイクロ部門の今後3年間の支出は1730億ドルと見込まれ、中でもメモリ部門が1200億ドル超を占めると予測され、内訳としてDRAMが750億ドル、3D NANDが450億ドルとなっている。

パワー半導体関連は今後3年間で300億ドル以上と見られているが、この中には化合物半導体への約140億ドル分が含まれるという。アナログ/ミクスドシグナルは同時期に230億ドル、オプト/センサは128億ドルと見られている。

なお、同レポートでは、2024年からの4年間で稼働開始が予想される79の300mmファブを含め、世界には420の施設とラインが記載されているという。