ロンドン交通局(TfL: Transport for London)は9月6日(英国時間)、「Cyber security incident - Transport for London」において、進行中のサイバーセキュリティインシデントについて続報を公開した。現在も対処中としつつ、システム保護による影響を伝えている。インシデントの初報は「ロンドンの交通局がサイバー攻撃に襲われる、当局と連携して対処中 | TECH+(テックプラス)」にて報じている。
システム保護の影響
ロンドン交通局は社内システムへのさらなる不正アクセスを防止するため、システムおよびデータ保護の処置を講じた。その結果、サービスに障害が発生したとみられ、現在のサービス状況を次のように発表した。
- TfL GoアプリやWebサイトなど、一部のデジタルチャネルでは地下鉄の到着情報をライブで閲覧できない。駅構内や旅行計画に関する情報は利用できる
- Zipカードを含むOysterフォトカード(日本のSuicaに類似の非接触ICカード型乗車券)の申し込みは停止中
- プリペイド(Pay as you go)の非接触ICカード型乗車券の顧客はオンラインの利用履歴を閲覧できない
- 非接触ICカード型乗車券の顧客は払い戻しを受けられない
- 従業員の多くがシステムおよび電子メールにアクセスできない。そのため、顧客からの問い合わせに遅延が発生または返信できない場合がある
インシデントの状況
ロンドン交通局の発表によると、このインシデントによる顧客データおよび公共交通サービスへの影響はないという。しかしながら、現在も政府機関と連携してインシデントに対処中と報告しており、いまだだ解決には至っていない。