博報堂DYメディアパートナーズは7月30日、デジタルメディア測定、データおよび分析向けソフトウェアプラットフォーム企業であるDoubleVerifyと業務提携を開始したことを発表した。今回の提携により、博報堂DYメディアパートナーズは、自社が提唱するテクノロジーの力によって広告効果を最大化するAaaS(Advertising as a Service)において、さらなるブランドセーフティを重視した広告配信の実現に向けた取り組みに着手する。

業務提携の背景

近年、デジタル広告市場、特に運用型広告市場の拡大に伴いブランドセーフティ、アドフラウド、ビューアビリティ(ユーザーが実際に視認できるインプレッションだけを追跡するもの)などの課題が発生している。最近では有名人になりすました投資詐欺広告も大きな社会問題となっており、官民を挙げての喫緊の課題となっている。

このような動きも踏まえ、博報堂DYメディアパートナーズではデジタル広告取引の品質向上と信頼性を備えた適切なサービス提供を強化することの重要性を再認識し、具体的なソリューション開発に向けた取り組みを開始することに決めたという。

これまで、博報堂DYメディアパートナーズは、広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たす次世代型モデルとして、AaaSを提唱し、広告主の広告効果最適化を通して事業成長に貢献してきた。

またDoubleVerifyは、アドフラウド、ブランドセーフティ&ブランドスータビリティ、ビューアビリテなど、デジタルメディア品質の測定と広告運用からAIテクノロジーを駆使したパフォーマンスソリューションまで、広告主にとってより良いビジネス成果をもたらすソリューションの開発に取り組んでいる。

提携の内容

今回の提携は、かねてより問題視されてきたデジタル広告課題により高度に対処するため、広告配信の品質を向上させ、その品質基盤をもとに広告主にとってのビジネス成果を実現する安心かつ効果的な広告環境を提供することを目的としている。

テクノロジーの力によって広告効果を最大化させるAaaSのノウハウと、DoubleVerifyの先進的な技術を組み合わせることで、デジタル広告におけるブランドセーフティを担保した最適な配信実現に向けた取り組み・開発に着手する。

具体的には、本来であれば高付加価値である分、コストがかかってしまうブランドセーフティを担保した広告配信面において、AaaSのAI/アルゴリズムを活用して分析・入札・オペレーション管理を行うことで運用工数を効率化し、予算を抑えた配信実現を目指して、現在PoC(概念実証)に取り組んでいるという。

博報堂DYメディアパートナーズは、DoubleVerifyをはじめとしたプラットフォーム各社とともに、今後もデジタル広告の課題に真摯に取り組み、広告主のブランドを毀損しない適切なサービスを提供し、メディア広告効果の最大化や事業目標の達成に貢献していく考えだ。