キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は12月26日、同社が提供するITインフラ・サービスである「SOLTAGE」の新たなセキュリティ・ラインアップとして、拠点間通信やVPNなどのネットワークとセキュリティ機能をクラウド上で一元的に提供するというイスラエルCato Networksの「Cato SASEクラウド」を提供開始した。価格は、帯域25Mbpsの場合で年額52万8000円から。

  • Cato SASEクラウドの概要

現在の多様化した勤務環境からのネットワーク・アクセスに関して、一元化したセキュリティ環境を提供可能というSASE(Secure Access Service Edge)ソリューションへの関心が高まっているとのこと。

新サービスは、ネットワーク接続/保護/管理を提供する統合プラットフォームといい、従来は個別の製品/サービスで提供してきた、拠点間やクラウドとの通信を制御するSD-WAN(Software-Defined WAN)とFWaaS(Firewall as a Service)/ZTNA(Zero-Trust Network Access)/CASB(Cloud Access Security Broker)/SWG(Secure Web Gateway)などのネットワーク・セキュリティを一元的に提供するという。

特徴として同社は、1)ネットワーク機器やセキュリティ・システムの削減、2)1つのWeb画面でネットワークとセキュリティ対策の管理が可能(IPS/NGAM・SWG・CASB・DLP)、3)低遅延かつ安全なVPNアクセス(ZTNA)、4)高速インターネット・アクセス(SD-WAN/ZTNA)、の4点を挙げる。

機器やシステムの削減に関しては、クライアントを専用のアプリケーションまたは専用機器で接続点(PoP: Point of Presence)との接続により、ネットワーク・セキュリティ機能を統合できるという。

これにより、オンプレミスのUTM(統合型脅威管理)やファイアウォール機器、およびセキュリティ・システムを削減でき、システムの維持や運用負荷の軽減に貢献するとしている。

統合した管理画面では、利用中のネットワークおよびセキュリティ対策を管理でき、各機器やシステムを個別に設定する必要が無くなるという。

低遅延かつ安全なVPNアクセスに関しては、モバイル・デバイスからのインターネット・アクセスは、回線負荷状況に応じて最適なPoPに自動的に接続するといい、全ての通信を監視/保護するため、シャドーITなどのセキュリティの抜け道となる問題を解決するとしている。

高速インターネット・アクセスについては、全世界85都市以上に配備したPoPを、インターネット上の全ての経路情報を持つというTier-1通信プロバイダを経由して接続した高速回線で利用でき、長距離通信でも低遅延での接続を実現するという。