ロームは7月12日、ソーラーフロンティアの旧国富工場の資産取得についてソーラーフロンティアと基本合意に達したことを発表した。

ソーラーフロンティアの旧国富工場は、CIS薄膜太陽電池の生産を担っていた工場。2022年に同工場での生産を終了し、売却先を探していた。ちなみに同工場はソーラーフロンティアが取得する前は、富士通の半導体工場(後にプラズマディスプレイ工場となり、日立製作所との合弁を経て、日立単独のプラズマディスプレイ工場)であった。

工場の敷地面積は約40万m2、建物の延べ床面積は約23万m2で、ロームでは、2023年10月にこれらの資産の取得を予定(一部の敷地・建物についてはソーラーフロンティアが事務所として継続して貸与の形で利用する予定)。既存建屋やクリーンルームを活用することで、早期生産立ち上げを進めることで、早ければ2024年末にもSiCパワー半導体の生産を開始させたいとしている。

なお、同社ではSiCの増産を急速に進めており、2030年には2021年比で6インチ換算で生産能力を35倍に向上させる計画を打ち出している。

  • ロームのSiC生産能力増強計画
  • 今回取得するソーラーフロンティア旧国富工場の概要
  • ロームのSiC生産能力増強計画と今回取得するソーラーフロンティア旧国富工場の概要