国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は3月21日、「Record Growth in Renewables Achieved Despite Energy Crisis」において、2022年に世界の再生可能発エネルギーによる発電容量が3,372ギガワットに達し、1年間で9.6%の増加を記録したと伝えた。再生可能エネルギーは2022年に追加された全電力容量の実に83%を占める結果になったという。

  • Record Growth in Renewables Achieved Despite Energy Crisis

    Record Growth in Renewables Achieved Despite Energy Crisis

IRENAのレポートによると、再生可能エネルギーの大幅な成長はアジアや米国、ヨーロッパの一部の国と地域に集中しており、特にアジアでは全世界の新規の電力容量のおよそ半分が生産されたという。最も多かった中国では141GW、ヨーロッパと北米ではそれぞれ57.3GWと29.1GWが追加された。その他の地域でも、全世界的に再生可能エネルギーは増加傾向にあることが伝えられている。

ただし、IRENAの事務局長であるFrancesco La Camera氏は、「地球温暖化を1.5度に抑えるには、2030年までに再生可能エネルギーの年間容量を現在の3倍に増やす必要がある」と指摘し、今後も継続的に再生可能エネルギーの促進に努めていく必要があることを強調している。

増加した再生可能エネルギーの発電種類の内訳としては、水力発電が1250ギガワットで最大のシェアを占めているものの、増加率は2%と前年と同様の水準を保っている。急成長を遂げたのは太陽光発電で22%増加した。風力発電は9%増加したが、過去2年間と比べると増加率は鈍化した形だという。

2022年には、EU諸国が化石燃料発電から他の代替エネルギー発電への移行を加速することを余儀なくされた。これはロシアによるウクライナへの侵攻により、エネルギー政策を大幅に転換する必要が生じたからだ。しかし実際には、干ばつによる水力発電の落ち込みや、フランスにおける原子力発電所の停止といった要因によって、化石燃料の減少は当初の予想ほどは進まなかった。2023年にはこれらの問題が解消され、化石燃料は再び大幅な減少に進むことが予想されている(参考記事:風力・太陽光発電、初めてEUにおける発電量のトップに | TECH+(テックプラス))。