セゾン情報システムは2月8日、クラウドベースのデータ連携プラットフォーム「HULFT Square」を2月9日より国内向けにリリースすると発表した。2023年度下期には、欧米での提供を予定している。

「HULFT Square」はiPaaS(Integration Platform as a Service)で、同社が提供している、ファイル転送製品「HULFT」、データ連携製品「DataSpider 」、マネージドサービスを組み合わせたデータ連携プラットフォームとなっている。

「HULFT Square」はアマゾン ウェブ サービス(AWS)上で提供されており、Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS)を利用しているため、スケーラビリティの確保、高いセキュリティを実現している。

データ連携の機能として、「送受信・接続」「識別・可視化」「統合」「公開」を提供している。

  • データを“自由に・安全に”連携するiPaaS「HULFT Square」

同社は、「HULFT Square」の特徴として、「スモールスタート」「ITフレンドリー」「グローバルで利用可能」「ユニバーサルリンク」「ユーザーフレンドリーな操作性」「安全安心なサポート体制」を掲げている。

  • 「HULFT Square」の6つの特徴

「HULFT Square」はサブスクリプションサービスであるため、絞り込んだ機能で導入し、状況に合わせて拡張していくことが可能。これにより、同社は、「HULFT Square」の利用に際し、SaaS連携から始めて大きくデータ連携基盤へ拡張することを狙っている。

加えて、異なるサービスやシステム、データ形式でも簡単に連携できる「ユニバーサルリンク」により、IT部門や現場の追加ニーズに対応しやすい。

IT フレンドリーとは、IT担当者の負担を軽減し、容易にAPI管理や規模の拡張が可能なことを指す。例えば、重要な環境の隔離や自由に実行できる環境をすぐに用意できるほか、エンドポイントを容易かつクイックに作成し、SaaSからのイベント通知やデータの受信が行える。

さらに、企業のノーコードによる内製化も支援する。ワークスペースにより重要な資産を守るとともに、利用者の使い勝手を向上している。「HULFT Square」を置くことで、DWHに入ったデータをSFAとサポートに書き込むことが可能になるという。

  • 「HULFT Square」のワークスペース

「HULFT Square」では、ドラッグ&ドロップで開発が行えるため、ノーコードによる内製化を促進する。Javaであれば、1万4000ステップのコーディングが必要な開発も、「HULFT Square」なら、13個のアイコンを配置するだけで済む。

料金は基本プランを選定した上で、アドオンを選定して決定していく。基本プランは「Basicプラン」「Standardプラン」「Enterpriseプラン」と3つのプランが用意されている。各プランはメモリやストレージの容量が異なり、月額料金は、それぞれ24万円、52万円、120万円となっている。

  • 「HULFT Square」の基本プランの詳細

  • 「HULFT Square」のアドオンの詳細

「HULFT Square」は今後、グローバル、SaaS、機能強化という3つの側面から開発が進められる。中でも、注力しているのが「グローバル対応」だ。2023年度下期に、欧米での提供が予定されている。代表取締役社長の葉山誠氏は、「われわれは、世界中のデータをつないで、誰もがデータを活用できるようにすることを目指している。そうなると、グローバルが肝となる」と語っていた。

  • 「HULFT Square」 ロードマップ(2023年度)

  • 製品サービス全体ロードマップ