中国でSMICに次ぐ規模のファウンドリである華虹半導体(上海)(Hua Hong Semiconductor)は1月18日、江蘇省無錫市の既存工場隣接地に新製造棟を増設することで、300(12インチ)ウェハの生産能力を増強すると香港交易所を通して発表した。無錫における子会社の華虹半導体製造(無錫)に外部資本が加わることで共同出資会社として運用すると、多数の中国メディアが報じている。
それらによると、華虹半導体グループ(華虹集団)が新たに合計約20億5000万ドルを出資するほか、中国政府系の集積回路(IC)産業向け投資ファンドの国家集成電路産業投資基金(第二期)が約11億6600万ドル、無錫の地元投資会社が約8億ドルの合計約40億ドルが出資され、これらの出資が完了すると、華虹半導体製造の登録資本金は、40億2000万ドルとなり、出資比率は華虹半導体グループが51%、国家集成電路産業投資基金二期が29%、無錫の投資会社が20%となるという。
新工場では、現在の市場の需要に十分に対応できていないボリュームゾーンである65/55~45nmプロセスの半導体を製造する計画だという。
米国政府の対中輸出規制の強化により、中国における先端プロセスを用いた半導体の製造は難しい状況となっているが、対して中国半導体業界からは、ボリュームゾーンであるレガシープロセスによるロジック半導体やパワー半導体の増産計画が相次いで発表されている。