SCREENホールディングスのグループ会社であるSCREENセミコンダクターソリューションズは、300mmウェハで毎時1200枚の処理と独自の洗浄処理技術を備えた枚葉式洗浄装置「SU-3400」を開発し、販売を開始したことを発表した。
近年、高度なロジックやメモリなどの半導体デバイスは、回路パターンのさらなる微細化・高集積化が進んでおり、半導体洗浄プロセスにおいては従来以上に、ウェハの高い清浄度が求められている。そのため、優れた洗浄性能と安定したプロセス処理能力を併せ持つ、生産性の高い枚葉式洗浄装置へのニーズが高まっている。一方、半導体デバイスの需要の高まりに伴い、装置の稼働時における省エネルギー化、薬液使用量の削減など、製造工程における環境負荷の低減が、半導体業界全体に共通する課題となっている。
フットプリントは3割減、環境負荷2割減
SU-3400は、業界のデファクトスタンダードとなっている同社の「SUシリーズ」の安定した洗浄処理性能を継承しつつ、洗浄処理チャンバを小サイズ化し、6段タワー構造の新たなプラットフォームを採用することにより、従来装置と同じ24台のチャンバを搭載しながらも、フットプリントを30%削減したという。また、ウェハ搬送機構を刷新することで、装置面積当たりの生産量を向上させ、最大で毎時1200枚の実用処理能力を実現したとしている。
さらに、洗浄ノズルの改良と効率的な薬液循環システムにより、薬液の使用量を節減できるほか、全自動気流制御による排気流量削減など、装置使用時の環境負荷を20%低減させたとする。加えて装置の安定稼働を実現するため、高解像度カメラによるチャンバ内モニタリングに加え、IoTやビッグデータを活用した故障検知など、充実したサポート・メンテナンス機能も搭載しているとする。