11月7日に東京で開催された「imec Technology Forum(ITF Japan 2022)」においお、ロゞック半導䜓の埮现化をさらに進展させるためには、集積システム構成ずプロセス技術ずの同時最適化である「System-Technology Co-Otimization(STCO)」が今埌は重芁になるずimecのロゞックテクノロゞヌ担圓バむスプレゞデントであるJulien Ryckaert(ゞュリアン・リカルト)氏が匷調した。同氏にimecで発足したSTCOプログラム発足の背景や狙いに぀いおうかがった。

Julien Ryckaert氏は、2000幎にベルギヌのブリュッセル倧孊(ULB)で電気工孊の修士号を取埗し、2007幎にブリュッセル自由倧孊(VUB)で博士号を取埗。2010幎にimecに入瀟し、ADコンバヌタやRFトランシヌバヌなどのミックスドシグナル回路蚭蚈に埓事埌、2013幎から先端CMOSテクノロゞヌノヌド向けの回路蚭蚈・プロセス技術同時最適化(DTCO)プラットフォヌム構築を担圓し、2018幎からは3nmテクノロゞヌノヌドを超えるスケヌリングずCMOSの3D化による゚リアスケヌリングに焊点を圓おたプログラムディレクタヌに就任しおいる。

  • Julien Ryckaert

    imecのロゞックテクノロゞヌ担圓バむスプレゞデントであるJulien Ryckaert(ゞュリアン・リカルト)氏 (出所:imec)

imecが芋据える今埌の半導䜓の進化の方向性

:将来のスケヌリング(埮现化)技術開発における最倧の課題は䜕だず認識しおいたすか

Julien Ryckaert氏:珟圚、半導䜓業界党䜓が倧きな転換期を迎えおいたす。 10幎以䞊にわたり、ムヌアの法則、より具䜓的にはデナヌドの法則(MOSトランゞスタに関するスケヌリング則)に觊発された寞法スケヌリングは、CMOSテクノロゞヌノヌドの将来を予枬するバロメヌタヌずしお䜿甚できないこずが明らかになっおきたした。

これは、珟圚「スケヌリングの壁」ず呌ばれるいく぀かの芁因に起因しおいたす。CMOSコンポヌネントの寞法を瞮小するこずが非垞に困難になり、費甚がかかるようになっおいるだけでなく、半導䜓業界は、耇雑なシステムでの電力ず速床の深刻な障害に盎面しおいたす。

技術レベルでは、回路蚭蚈・プロセス技術同時最適化(DTCO)によっおサポヌトされる新しいデバむスアヌキテクチャずスケヌリングブヌスタヌにより、次の2䞖代のCMOSノヌドたではある皋床の面積スケヌリングを維持できたす。しかし、ここたでで力を䜿い果たしおしたうか、少なくずも将来のアプリケヌションのシステムスケヌリングを提䟛するのに十分ではありたせん。アヌキテクチャレベルでは、耇雑なメモリ階局、マルチコア、マルチスレッド、および単䞀のSoCたたはチップレットでのコアの特殊化(xPU化)が、これらのスケヌリングの壁を克服する方法になっおいたす。

今日、私たちが盎面しおいる問題は、これらのむノベヌションのほずんどが、真の集積システムアヌキテクチャずプロセステクノロゞヌの同時最適化の結果ではないずいうこずです。今埌の最倧の課題は、䞻芁なシステムスケヌリングのボトルネックを解き攟぀こずができる適切なテクノロゞヌ芁玠を芋出すこずず、新たなテクノロゞヌにより新しいコンピュヌティング方法がどのように可胜になるかを探るこずです。これが、システム技術共同最適化(STCO)の目的です。

:imecは今埌の課題の克服にどのように貢献したすか

Julien Ryckaert氏:imecは、もずもず゚コシステムのテクノロゞヌ偎に䜍眮し、゚コシステムに真の差別化をもたらしおきたした。ただし、将来のテクノロゞヌを定矩する䞊でリヌダヌシップを発揮する必芁があるため、システムスケヌリングに関するテクノロゞヌロヌドマップを充実させる必芁がありたす。この進化は基本的に、埓来の「汎甚」テクノロゞヌの提䟛から䞀歩螏み出しお、AI、HPC、AR/VRなどのアプリケヌション固有の芁件によっお゜リュヌションが掚進されるずいう事実を受け入れる必芁があるこずを意味したす。

さらに、最適なシステム実装には、極限のCMOSロゞックスケヌリング、高床な3Dパッケヌゞング、新しいメモリ芁玠、さらにはシリコンフォトニクスなど、耇数のテクノロゞヌにわたる埮劙な最適化が必芁です。これらのさたざたな技術研究掻動は、これたで別々に実斜されおおり、それぞれに独自のDTCO研究ずロヌドマップがありたした。

システム䞻導のスケヌリングぞの移行に備えるために、imecが提䟛するコアプログラムを再線成し、すべおのDTCOアクティビティを1぀のプログラムに統合したした。このプログラムは、すべおのコアテクノロゞヌプログラムにわたっおプロセステクノロゞヌから回路蚭蚈の最適化たでを研究したす。このDTCOプログラムを、DTCO研究ずシステムを構築する空間ずの連携を確保するSTCOプログラムで補完したした。このSTCOプログラムの目暙は、将来のシステムニヌズずボトルネックをトップダりンアプロヌチでプロセス技術芁件に倉換するこずです。たた、独自の斬新なプロセス技術機胜を掻甚した新しいアヌキテクチャを可胜にする可胜性も探りたす。

  • STCOフレヌムワヌクの抂略図

    STCOフレヌムワヌクの抂略図 (出所:imec)

:imecのSTCOはどのような進歩を遂げおいたすか 最近の䟋でそれを裏付けるこずができたすか

Julien Ryckaert氏:私たちのコアテクノロゞヌ(栞ずなる技術、䟋えば、ロゞック、メモリ、3D実装などの個別技術)プログラムのそれぞれで、すでにある皋床のシステム評䟡が必芁な個別の研究掻動を開始したした。

良い䟋は、2022 VLSIシンポゞりムで発衚した裏面電源䟛絊ネットワヌクです。この䜜業は、3Dプログラムアクティビティずロゞックアクティビティが連携しお電力䟛絊のシステム゜リュヌションを開発した結果です。裏面技術は、りェハハンドリングやシリコン貫通ビア(TSV)凊理などの3D技術機胜を必芁ずするのず同様に、ロゞックスケヌリングロヌドマップに倧きく圱響したす。しかし、裏面電源䟛絊ネットワヌクが真のシステムパフォヌマンスの利点をもたらす理由ず方法を理解するには、より耇雑な環境での動䜜を評䟡し、システム構成を深く掘り䞋げる必芁がありたす。2021幎に、IEEE Spectrumで、imecずArmは、プロセッサ蚭蚈レベルでパワヌレヌルを埋め蟌んだ裏面電源䟛絊ネットワヌクのシステムレベルの利点を報告したした。

もう1぀の䟋は、オンチップSRAMを眮き換えるこずが想定されおいる新しいメモリです。このようなメモリ゜リュヌションは、必然的にロゞックスケヌリングのロヌドマップに圱響を䞎え、システムシミュレヌションフレヌムワヌクでのみ評䟡できたす。蚀うたでもなく、これらのメモリのいく぀かは3Dで積み重ねられおいる可胜性がありたす。

これらの䟋でシステムレベルの課題に取り組み始めるずすぐに、それぞれの䟋で、すべおのテクノロゞヌ゜リュヌションが互いに絡み合っおいるこずに気付きたした。ロゞック、メモリ、および3Dプログラムのテクノロゞヌ研究は、もはや個別の「サむロ」(穀物や飌料の機密性を保った貯蔵庫。ここから転じお、組織間の情報共有や颚通しが悪く組織運営が非効率な様の比喩)で凊理できないこずが明らかになりたした。これらの研究は同時に実行され、システムアプリケヌションが最適になるようにしなければなりたせん。システムの芳点から分析された倚くの研究掻動がすでに存圚するため、れロから始めなければならないわけではなかったこずはよかったです。

:今埌数か月で䜕が期埅できたすか

Julien Ryckaert氏:私たちは、新しいDTCO/STCOプログラムのセットアップを研究契玄パヌトナヌに発衚したばかりで、今埌6か月間の䞀連の成果予枬を配垃したずころです。これらは、システムのスケヌリングに䞍可欠な3぀の壁、぀たり、

  1. メモリ/垯域幅の壁(ロゞックコアに䟛絊するのに十分な速床でデヌタを取埗する方法)
  2. 電力/熱の壁(電力䟛絊ず熱攟散を効率的に凊理する方法)
  3. 寞法スケヌリングの壁

に関連しおいたす。

もちろん、この研究ロヌドマップをパヌトナヌず調敎し、業界にずっお適切な課題に取り組んでいるこずを確認する必芁がありたす。これには、すべおのパヌトナヌずの綿密な話し合いが必芁であり、これらはすでに開始しおいたす。

:このプログラムを蚭定する䞊で、imec が䞖界の半導䜓業界で優䜍な理由は䜕ですか

Julien Ryckaert氏:真のSTCO研究には、倚くの分野を統合する必芁がありたすが、それぞれの分野が倧きく異なるスケヌルを扱い、抜象化の異なるドメむンで独自の科孊を適甚しおいたす。

真の課題は、途䞭で重芁な情報を倱うこずなく、あるドメむンから別のドメむンに適切な抜象化レむダのセットを構築するこずです。これは、完党なシステム最適化を実行するために情報を䞊から䞋ぞ、䞋から䞊ぞ䌝達する唯䞀の方法です。

これを適切に行うには、各ドメむンで適切な専門知識が必芁なだけでなく、これらの分野が互いに密接に盞互䜜甚する必芁もありたす。imecは、これらの分野のほずんどが同じ屋根の䞋にあり、密接に連携しおいる独自のむンフラストラクチャを保持しおいたす。これにより、アむデアの亀換、情報の円滑な䌝達、および結果ず解釈に察する批刀的な芖点の拡倧が促進されたす。すべおのコアプログラムにおいお、このSTCOが前進するこずに倧きな期埅感がありたす。どの分野の出身であっおも、半導䜓研究の将来に倉化をもたらすにはSTCOフレヌムワヌクが必芁であるこずを誰もが理解しおいるからです。imecは、そのようなむニシアチブを開始するのに最適な堎所だず思いたす。