TSMCは11月10日、2022年10月の売上高を発表した。それによると、売上高は前月比1.0%、前年同月比56.3%増の約2103億NTドルで、1月から10月までの累計売上高は前年同期比44.0%増の1兆8486億NTドルとなったという。

Semiconductor Industry Association(SIA)/WSTSが集計している世界半導体月間売上高によると、2022年9月より半導体市場は前年同月比でマイナスに転じているが、、TSMC単独で見れば、10月もプラス成長を果たし、市場全体の動向とは解離した動きを見せており、仮に11月からTSMCの売り上げが落ち始めたとしても、2022年通年の売上高が過去最高を更新することは確実と見られる。

  • TSMCの2022年10月売上高

    TSMCの2022年10月売上高 (出所:TSMC)

なお、同社は11月8日に開催した取締役会にて、先端製造プロセス向け設備の調達などに計57億1700万ドルの予算を投じることを承認している。TSMCは、2022年の生産能力拡張予算を360億ドルとしており、今回承認されたのはそのうちの一部となる。

予算の用途は、先端製造プロセス向け設備の調達に22億700万ドル、特殊製造プロセス向け設備の調達に1億8700万ドル、2023年の研究開発(R&D)設備などに22億400万ドル、2023年の不動産投資などに11億1900万ドルとなっている。