韓国の自動車メーカーである現代自動車(Hyundai Motor)グループは、韓国で誕生したばかりの半導体ファブレスIC設計スタートアップであるBOS Semiconductrsに投資し、SoC設計を通して将来の車載半導体開発に向けて協業することにしたと発表した。

BOS Semiconductorsは、2022年に創業したばかりのベンチャーで、同社は、自動車用半導体に欠かせない高性能・低消費電力半導体、CPU、グラフィックスカード、高速信号インタフェースなど、さまざまなシステムLSIの開発を行っているという。 BOSの創業者でCEOのJaehong Park氏は、元Samsung EletronicsのEVPで、長年にわたり、Samsumg器興事業所でシステム半導体事業に従事していた。なお、BOSはBest of Siliconの略だという。

現代自動車グループは、今回の出資を皮切りに、今後も自動車関連の半導体技術力を向上させ、多様な半導体メーカーと協力して競争力のある自動車用半導体を確保していくとコメントしている。

現代グループは、2021年2月に現代自動車、起亜自動車(KIA)、現代自動車証券と、韓国産業銀行、新韓銀行などの外部投資家と共に設立したZER01NE第2投資ファンドがBOS Semiconductorsに投資を行う。 同ファンドは、2018年に設立された第1ファンドに比べて投資対象と範囲が拡大されており、現代グループは第2ファンドを使用して、有望なスタートアップ企業に積極的に投資し、高度なエアモビリティ、環境に優しい自動車、コネクティッドカー、人工知能、ロボットなどの将来のモビリティ ビジネスをサポートしていくという。

なお、現代自動車グループのイノベーション部門のプレジデントであるYoungcho Chi(ヨンチョ・チー)氏は、「当グループは半導体分野のさまざまな既存パートナーと協力するとともに、有望な新興企業にも投資し、支援していく」と述べている。