Samsung Electronicsが、韓国・華城市にある華城半導体事業所のS4棟(システム半導体専用第4棟)第11ラインでのCMOSイメージセンサ(CIS)生産を縮小させていることを関係者から確認したと韓国メディア「SBS Biz」が報じている。
Samsung側は「弾力的調整」と説明しているというが、業界関係者からは事実上の減産との見方が出ている。華城11ラインは2021年末に「センサー製造技術チーム」と名称を変更したばかりの同社のイメージセンサ専用生産ライン(元はDRAM量産ライン)である。
世界的なインフレなどに端を発した景気低迷のあおりを受け、スマートフォン(スマホ)の需要も大幅に減少してきているためで、イメージセンサの減産規模は従来の月間ウェハ生産量3~4万枚に対し、現在のところ数千枚程度となっている模様だという。この減産に合わせて、ライン設備の一部が稼動を停止したり調整中だとも伝えられている。
なお、米国の市場動向調査会社であるStrategic Analyticsによると、2021年のCMOSイメージセンサの市場規模は151億ドルで、トップのソニーのシェアが45%、2位のSamsungのシェアが26%となっている。最新情報によると、2022年第1四半期のソニーのシェアは45%だったが、Samsungのシェアは29%に上昇した模様だというが、Samsungはシェア3割台を目指し、増産を進めていく予定であったが、一転、減産に追い込まれているようである。