LIXILは15日、自然換気と空調制御のハイブリッド環境制御システムを実装する同社社屋での執務者への知的生産性の向上結果を発表した。

呼吸するオフィスの様子(同社資料より)

呼吸するオフィスの様子(同社資料より)

同社が"呼吸するオフィス"を掲げて展開するハイブリッド環境制御システム「Segel E-Control system」は、気温や湿度、天候や花粉などの外部環境を計測しリアルタイムに空調と窓を自動制御するもので、法政大学と共同で昨年5月から6月にかけて行った調査では、空調制御実施時と比較してハイブリッド換気では最大70.6%の空調の電力消費量の削減効果が認められ、アンケート調査をもとに階層線形モデルを用いた分析で約9%の向上を示したことを発表。研究結果は建築環境工学分野の国際学術誌「Building and Environment」(著者Shiro Arata:法政大学大学院 デザイン工学研究科建築学専攻 修士2年 荒田史朗、Shun Kawakubo:法政大学デザイン工学部 教授 川久保俊)に掲載されている。バランスのとれた自然換気と空調制御は、省エネや室内の二酸化炭素濃度削減などにも寄与する仕組みだが、ニューノーマル時代の職場に知的生産性の向上をもたらす可能性を示す。