参加者がアイディアを出しあい、最善のものを選ぶブレインストーミング(ブレスト)、あちこちで使われている手法だが、必ずしも顧客の問題を解決できないと指摘するのはフロリダ州ゲインズビルの地元紙Business Magazineの記事「Using Painstorming to Achieve Breakthrough Innovations」だ。それよりも顧客の苦労(pain/ペイン)洗い出す"ペインストーミング"が有効だという。2018年の記事だが、参考になる点も多いので紹介しよう。

執筆者のDavid Whitney氏は「顧客が問題だと意識していることを解決するソリューションにつながるアイディアを生み出せない」点をブレストの問題として挙げている。ブレストでは参加者が一定時間に脳みそを振り絞って、できるだけ多くのアイディアを出し切り、その中から特定の条件を満たすものを選ぶというプロセスを取る。アイディアは素晴らしいものかもしれないが、そのアイディアを顧客が望むような製品やサービスにすることは別。革新的なプロジェクトが失敗する理由は、タイミングがまずかった、リソースが不足していた、人材が適切ではなかった、リーダーシップが良くない、実行力がないなど、いくらでも考えられる。だが、「革新的なプロジェクトが失敗する本当の理由は、そもそもブレストで選んだアイディアが問題を解決できるものではなかったからでは」と記す。そしてブレストの問題として以下のようなポイントを挙げている。

・参加者がすぐに結論に飛んでしまい、エビデンスに基づく問題に十分な時間をかけていない。
・その過程で、ブレストはアイディアに飲み込まれてしまい、商業的に成功する革新的な製品/サービスを作成することに気が回らない。解決すべき問題にフォーカスできない。
・もし問題の特定が正しくできたとしても、問題の大きさやスコープをソリューションが大きく上回ってしまい投資対効果が得られない。
・エビデンスベースの問題が提起できていても、ターゲット顧客と同じ目線を持てない。
・顧客や企業が直面している問題を反映していない。

では、ペインストーミングとはどのようなものか?ペインストーミングでは、たくさんのペインポイントを発見することを目標に、問題と特定したものを掘り下げる。ペインとは痛みや苦労の意味であると同時に(P)erson、(A)ctivities、(I)nsights、(N)eedsの頭文字を兼ねる。顧客がやりづらいと感じていること、引っかかっている部分、不便に感じている部分はどこか?などがペイント言える。これらを徹底的に洗い出すことからスタートする。

たくさんのペインが出てきたら、次はこれらを分析したり、分類したりして、解決策に近づく。解決策が本当にそのペインを緩和するのか、問題の解決につながるのかを検証し、製品やサービスを形作る。アイディアは良くても、ペインがないものでなければ意味はない。これには、使いやすさ(UI)も含まれる。そのため、必然的に顧客がつまづいている部分にアプローチできていることになる。「ペインストーミングは、革新をするにあたって問題の周辺で行う非効率な実戦を削減でき、正しく識別された問題の核心を解決できる」と筆者。ペインストーミングを正しく使うために、記事では以下のステップをアドバイスしている。

1)1番目(Primary)と2番目(Secondary)の顧客マーケットセグメントを定義する。
2)1番目と2番目の顧客マーケットセグメントが、実際に感じている問題や潜在的に問題となりそうなものについての詳細なリストを作成する。
3)解決が必要な問題の中から、最も頻繁に発生したり、イライラを起こさせたり、難しい問題に対して、潜在的な解決策を選ぶ。
4)エビデンスに基づく問題の根本原因を考える。
5)顧客やユーザーを相手にプロトタイプのソリューションを試す。
6)顧客やユーザーからのフィードバックを組み込み、差分的にソリューションを改善していく。
7)5)と6)を繰り返して改善する。

常に顧客のペインポイントはどこにあるのかを問い続けること、顧客のペインを起こしているものは何か、他に顧客がストレスに感じていたり、不満に感じていることはないか、などを問い続けることが大切だという。そもそも、自由な発言が力の源であるブレストでは、アイディアや課題を抽出する際の範囲の設定が難しいようだ。ペインストーミングは問題点をベースに"限定された枠"を作り、できるだけ客観的に成果を追求する。

ペインストーミングとは異なるが、猛暑コロナ禍におけるテレワーク環境下。課題の抽出をツールを使って実践してみた。連載でクジラ飛行机氏が紹介しているコード(JavaScript)が手軽に試すには良さそうだ。コードをそのままテキストエディタにコピー&ペーストし、拡張子を●●.htmlで保存する。作成したHTMLファイルをブラウザにドラッグするだけだ。あとは3✕3のマトリックスの中心にテーマを入力し、周囲にキーワードを並べる。闇雲に広げるのではなく9つに限定できる点がポイントだ。

課題を中心に3✕3のマトリックスにキーワードを入力

課題を中心に3✕3のマトリックスにキーワードを入力

周辺キーワードは検索を駆使して自分の背丈にあった実現可能なものを並べては深堀りしテキスト保存する。良さそうなモノは新たに中心に添えて利点を吟味する。いくかのテーマで検索、記入、吟味の工程を繰り返すうちに購入するからには"一石二鳥"がいいなあという視点が芽生えてきた。筆者の環境での暑さ対策にはハッカ油。早速、購入し試してみたが、希釈してスプレー瓶に入れて外出時にも利用できるし、室内では水風呂に数滴落とすだけで超ヒンヤリ。気温35度近くのクーラー無しの室内でも、強い清涼感が数時間持続する。また卓上、手持ち、ストラップネックの3Wayに対応する送風機も室内/外出時に活用できるため購入した。

今回購入したガジェットたち

今回購入したガジェットたち

時間管理系では、ワイドAM対応のクロックラジオを購入。アラームによる時間管理やラジオはスマートフォンでも可能だが、他の役割が多く与えられ過ぎているため同時使用ができない。単純な作業の場合、ラジオを聞きながらでも可能でありボタンひとつでリフレッシュできる点も決め手だ。やたらとモノが増えたためリアルDIYツールも購入したが、充電式ハンディドリルは電源ケーブルにとらわれずに、思い立ったらネジを打ち込み、即座にフックを作ることができる。散らかりがちなデスクまわりの整頓にも貢献した。効果もさることながら、着実に実行できる計画を完遂できると非常に心地よい。