伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月21日、米Acuity Brands Technology Servicesの位置情報を使用して施設内での経路案内や店舗、施設などの付加情報を提供するクラウドサービス「LocusLabs」の販売代理店契約を締結し、提供を開始した。今後、大型の屋内施設を持つ空港や鉄道、小売業の企業を中心に提供し、3年間で15億円の売上を目指す。

  • 「LocusLabs」の画面イメージ

    「LocusLabs」の画面イメージ

LocusLabsは施設内の高性能な3次元の地図を作成し、位置情報を使用して施設内での経路や付加情報を提供するクラウドサービス。専用カメラで撮影した画像や施設のCADデータを用いて、高精度な施設内の地図を作成し、地図上には施設の設備情報、レストランや物販店などの営業情報、目的地までの経路などを表示する。

Wi-Fiやビーコンで利用者の位置情報を取得することで、目的地までのリアルタイムな経路案内を実現し、API連携を行うことで駐車場の空き状況、空港では保安検査場の待ち時間など、利用者の利便性向上につながるさまざまな情報提供が可能になる。また、利用者が必要としている情報を提供できることで、施設スタッフの業務の軽減にもつながるという。

同社はLocusLabsの提供に伴い、位置情報を収集するためのWi-Fiやビーコンなどの通信機器、デジタルサイネージ、ネットワーク機器などの設定やシステム構築でLocusLabsの活用を支援する。すでに2020年3月に旅客ターミナルの建設や管理運営を担う日本空港ビルデング(JAT)に、羽田空港利用者の利便性向上のためLocusLabsを提供している。

今後、データを活用するためのアプリケーション開発やシステム構築なども含めてサービスを拡充し、施設での顧客満足度の更なる向上や業務の効率化、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進などに貢献していく考えだ。