国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、シリコンウェハサプライヤによって構成された委員会であるSEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)によるシリコンウェハ業界の分析結果をもとに、2020年第2四半期(4~6月期)の世界のシリコンウェハ面積出荷量が前四半期比8%増、前年同期比6%増の31億5200万平方インチとなったと発表した。

SEMI SMG会長ならびにShin-Etsu Handotai America製品開発およびアプリケーションエンジニアリング担当副社長であるニール・ウィーバー(Neil Weaver)氏は「新型コロナウイルスと地政学的な問題により短期的な見通しは不確実のままだが、第2四半期のシリコンウェハの出荷数量は増加となった。その結果、2020年上半期のシリコンウェハの出荷面積も、2019年上半期と比べわずかだが増加傾向にある」と述べている。シリコンウェハの出荷面積は、2019年第4四半期を底に、2020年に入り増加傾向が続いている。半導体製造が新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも世界中のほとんどの地域で必要不可欠な業務(Essential Work)として認定され、操業が続けられてきたことによるもので、新型コロナによる悪影響は受けなかったようだ。

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    シリコンウェハの出荷面積推移 (出所:SEMI)

なお、このシリコンウェハ出荷面積の統計には、太陽電池向けなど半導体デバイス以外の用途のシリコン基板は含まれていない。ただし、製品用ウェハ、テストウェハ、モニタウェハやエピタキシャルシリコンウェハなどの研磨されたシリコンウェハだけでなく、エンドユーザーに出荷される研磨されていないシリコンウェハは含まれているという。