ソニーとマイクロソフト、法人向けスマートカメラ事業で協業

ソニーセミコンダクタソリューションズとマイクロソフトは5月19日、AIスマートカメラ技術ならびに映像解析技術を活用したソリューションの構築に向けた協業を開始すると発表した。

同協業では、ソニーが先般発表したAI処理機能を搭載した1/2.3型(対角7.857mm)、有効約1230万画素のインテリジェントビジョンセンサ「IMX500」にマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure AI」を組み合わせることで、スマートカメラなどで撮影された映像から有用な情報を抽出することを可能とすることを目指す。また、ソニーでは、IMX500の機能を補完し、映像解析の範囲や能力を拡張するAzure IoTおよびAzure Cognitive Servicesを用いたスマートカメラの管理アプリを法人顧客向けに開発するとしている。

Azure上で展開するソニーのスマートカメラ管理アプリは、コンピュータビジョンと映像解析ソリューションを専門とする独立系ソフトウェアベンダ(ISV)と、ハードウェア製品に付加価値を提供することを目指すスマートカメラのOEMを対象としており、主要なワークフローを簡素化し、データのプライバシーやセキュリティを保護するために合理的な手段を講じることで、ISVが日常的なプロビジョニング作業に費やす時間を減らし、顧客の要求を満たすための独自のソリューションの構築により多くの時間を費やすことを可能にするとしているほか、法人顧客においては、映像解析シナリオ向けのAIモデルをより簡単に探し出し、アップデートならびに展開を可能にするとしている。

なお両社は、マイクロソフトの製品部門や研究部門と参加企業が連携して、AIやIoTを活用したソリューションの開発、プロトタイプ、テストなどを支援するプログラムである「AI&IoT Insider Labsプログラム」の一環として、コンピュータビジョン・映像解析分野のパートナーや法人顧客との共同イノベーションの実践を促進していくとしており、2020年後半にはマイクロソフトの共同イノベーション拠点において、一部の顧客を対象とした取り組みを開始する予定だとしている。