東京エレクトロン デバイス(TED)は8月6日、生産設備の稼働状態変化を検知する稼働監視AIの生成・監視を自動で行うことなどが可能な稼働監視運用支援向けクイックAI監視ソフトウェア「CX-W」を開発したことを発表した。

同ソフトは、ものづくりの現場における予知保全を手軽に実現することを目指し、通常の設備・装置の稼働状況からの変化を、警告指数として定量的に記録・表示するというもの。設備や装置ごとの稼働情報から監視用AIを現場で自動生成し、リアルタイムに稼働監視することで変化をとらえることを可能とする。

  • CX-W

    CX-Wの概要

具体的には、製造装置から通常稼働中のデータを取りこみ、その数値分布や相関関係を学習データとして活用することで、装置の種類や特性、製造品などに合わせた装置ごとの監視用AIを生成。学習データを個別に用意する必要がなく、監視用PCにインストールするだけで簡単に監視用AIの生成・監視ができるほか、監視中に製造装置の稼働状態に変化があった場合は、原因となったデータの種類と変化の度合いを示す警告指数を判定結果としてPC上に表示するため、ユーザーはすぐに予知保全対策を講じることができるようになるという。

  • CX-W

    CX-Wを製造装置などに適用した際のフローイメージ

なお、同ソフトはすでに販売を開始しており、同社では主な活用現場として、「半導体製造装置」、「多品種プレス加工」、「工作機械」、「プラント・化学設備」、「加工炉」、「成型機」などを挙げている。同社では、今後、3年間で同製品ならびにソリューションとして展開することで、2億円の販売を見込むとしている。