NEC通信システムは、製造業等の工場内の資材・仕掛品・完成品の保管位置を高精度に測位する「マーカー測位技術」を開発したと発表した。屋内外の資材等の保管位置を1m以内の精度で正確に把握することが可能になるという。

この技術は、拡張現実(AR：Augmented Reality)で用いられるカメラ位置や姿勢(角度)を推定する技術を応用し、壁面や柱、資材等に取り付けた複数のマーカーをカメラで撮影し、カメラ位置および資材位置の測位を行う。

  • ソリューションの構成

資材保管時に壁面や柱に付けた基準点マーカーと資材に付けた資材マーカーをカメラで撮影することで、資材の保管地点を記録。搬出時には、基準点マーカーとカメラの位置と姿勢(角度)から、資材マーカーの位置を相対的に求めることで、資材の位置を1m以内という高精度で推定できるという。また、マーカーを撮影した映像をもとに位置測位を行うため、資材の保管や移動・撤去を一連の流れとして捉えることができ、資材の動きを自動的に監視することが可能だという。

  • デモイメージ

また、紙状媒体のマーカーを壁面や柱、資材に付け、カメラで撮影し位置を推定するため、ビーコン等電波方式では必要であった特殊な装置が不要で取り扱いが簡易になるというメリットがあるという。