業務内におけるICTの利活用が進むなか、その自由度や利便性の高さから様々な企業で導入が進むクラウドサービス。その雄のひとつとして挙げられるAmazon Web Services(以降、AWS)は、Web系のフロントエンドシステムのみならず、業務アプリケーション、ビッグデータ活用、ソーシャルゲームのプラットフォームなど幅広い用途で活用できるため、導入を検討している企業、既に導入して運用している企業も多いことだろう。しかし、クラウドの課金体系は複雑で「一体いくら掛かっているのか?」を正確に把握するのが難しいという声も。先日東京ビッグサイトで開催された「日経xTECH EXPO 2018」の会場のなかで、そういった課題を解決するソリューションを提供しているブースを発見したので、本稿でピックアップしてお届けしよう。

  • 日経xTECH EXPO 2018会場、モビンギブースより

    日経xTECH EXPO 2018会場、モビンギブースより

  • 複雑でわかりにくいクラウドのコストを自在に可視化できるという「Mobingi Wave」

    複雑でわかりにくいクラウドのコストを自在に可視化できるという「Mobingi Wave」

“AWSのコストを自在に可視化しよう”というキャッチコピーが掲げられていたモビンギのブースで紹介されていたのが「Mobingi Wave」だ。このソリューションは、AWSの使用量や利用料金をダッシュボードで見える化してくれるもので、Cost and Usage report(CUR)をセキュアな環境で再計算し、オンデマンドインスタンス、リザーブドインスタンスのコストを正確に把握できるAWSコスト管理・分析ツールとなっている。企業ユースの場合、部署ごとやプロジェクトごとなど複数のアカウントを開設して運用しているケースもあるかと思うが、この「Mobingi Wave」であれば任意のアカウントごとで自在にコスト集計を行うことができる。他にも、タグ機能を利用して利用量をフィルタリングできるほか、複数のアカウントを任意で纏めるグループ機能を用いれば、例えば複数あるプロジェクトそれぞれでどれだけの利用量があるかなどを把握することが可能だ。

  • ブース内で流されていた「Mobingi Wave」の紹介映像よりひとコマ。複数のアカウントを横断的にチェックできるほか、見やすいダッシュボードでは細かな利用量をチェックすることができる
  • ブース内で流されていた「Mobingi Wave」の紹介映像よりひとコマ。複数のアカウントを横断的にチェックできるほか、見やすいダッシュボードでは細かな利用量をチェックすることができる
  • ブース内で流されていた「Mobingi Wave」の紹介映像よりひとコマ。複数のアカウントを横断的にチェックできるほか、見やすいダッシュボードでは細かな利用量をチェックすることができる

  • こちらが「Mobingi Wave」のダッシュボード画面|

    こちらが「Mobingi Wave」のダッシュボード画面

AWSのリザーブドインスタンス(RI)の割引料金はPayer accountに連結する複数のアカウント間でブレンドされ、均等に分配されてしまうため、ブレンドされていない実際の利用量を把握することができないのだが、「Mobingi Wave」を用いることで異なるPayer accountに属する複数のLinked accountをひとつのグループとして設定することも可能だ。これによって、その事業・プロジェクトでの真の利用量を把握することが可能となる。利用量を正確に把握することで、コストを正確に把握できるのはもちろん、過去の利用実績からこれからのRI利用ボリュームを予想、戦略的なRI購入計画をレコメンドしてくれる機能も有しているため、クラウドコストの削減にも寄与してくれる。

  • モビンギのオフィシャルWebサイトより。AWSのコスト把握にお悩みの方は一度チェックしてみてはいかがだろうか
  • モビンギのオフィシャルWebサイトより。AWSのコスト把握にお悩みの方は一度チェックしてみてはいかがだろうか
  • モビンギのオフィシャルWebサイトより。AWSのコスト把握にお悩みの方は一度チェックしてみてはいかがだろうか

リンクしているアカウントや新規購入したRIを自動で検出してくれる、タグやグループを用いてより正確なフォーカスでコストを見える化してくれることに加え、日次や月次で設定した予算設定に対してその消化状況を通知してくれるなど、様々な切り口でコストを分析することができるため、コスト削減はもちろん、投資の最適化に役立ってくれることだろう。今や企業活動になくてはならないものとなった感もある様々なクラウドサービス。複雑なコスト把握をカンタンにAWSを見える化できる「Mobingi Wave」を導入することで、“攻めのコスト削減”に取り組むこともできるのではないだろうか。