松田博士のマッドサイエンティストとしての多彩な才能とは!?

「トランセンデンス」と、それを題材にした松田博士の話が、単純な人工知能の反乱的なものを想像していた方には、最後まで読んでいただいて、かなり幅が広く、かなり怖い話になっていると感じられたのではないかと思う。松田博士は、自身が副理事を務めるNPO法人あいんしゅたいん(画像21)の活動の一環として、「基礎科学研究所」(画像22)というWebサイトで副所長を務めており、そこでマッド・サイエンティストとしての才能を遺憾なく(?)発揮しており、ブログの中でエッセイやWeb小説なども掲載しているので、松田博士のことをもっと知りたい方は、ぜひ読んでいただきたい。

また、ワイヤードのWebサイト上では、若林編集長による松田博士へのインタビューなどもあり、少々「トランセンデンス」のネタバレもあるが、こちらも必見だ。画像2は、その特集ページのトップの画像である。

画像21(左):NPO法人あいんしゅたいんのトップページ。画像22(右):基礎科学研究所のトップページ

何はともあれ、かなり特異点的強い人工知能が誕生することの持つ危険性と可能性など、今回の松田博士の話から理解してもらえたと思う。2045年という30年先まで待たなくても、もしかしたらあと10年以内にだって起きてしまう可能性もあるわけで、「自分には関係ない」とはいいきれない現実的な問題なのだ。現実に起きた場合はどんな事態を迎えるのかはわからないが、ぜひ「トランセンデンス」を観て、世界では実際にこの問題が真剣に検討されているということを感じてほしい。

もちろん、製作総指揮をクリストファー・ノーラン(代表作は「ダークナイト」「インセプション」など)が務め、主演のジョニー・デップのほか、モーガン・フリーマンなども出演するエンターテイメントとしても魅力のある作品なので、特異点的な強い人工知能という、理系的で難しそうな要素は「とにかく危険なんだな」ぐらいにとらえてもらって、そういうジャンルが不得意な人も普通に楽しんでもらいたい。主人公ウィルの妻のエヴリンの視点も重要なので、きっと女性も楽しめるはず。ぜひ、劇場に足を運んでもらいたい。

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