マカフィーは12月4日、電話番号を収集する日本語チャットアプリをGoogle Play上で確認したとして注意を呼びかけた。

電話番号を収集する日本語チャットアプリは、どちらも1万~5万回ダウンロードされており、レビュースコアについても4.40、4.55と高い数字を獲得している。

しかし、このスコアは不正な方法で高い評価を得たもので、実態にそぐわない可能性が高いほか、アプリ開発者はアダルト出会い系サービスの運営者であることがマカフィーの調べでわかったという。

これらのアプリは「CHATLINE」「CONNECT LINE」という名称で、LINEと関係があるかのように装っているものの、実際には何の関係もないアプリだ。

また、同アプリは端末ユーザーの電話番号やIMEI、SIMシリアル番号といった情報を取得して、外部のWebサーバーに送信しているという。これはユーザーの同意を得ることなく送信しており、Google Play上のアプリ説明ページやアプリ起動時の画面上で通知や承諾確認が行われることもない。

アプリからサーバーに送信される情報の例

先に触れたレビュースコアについては、「Google Play上でアプリに高スコア(4か5)の評価を行えば、ボーナスポイントを無償で付与する」という誘導を行うことでつり上げている。ポイントとは、チャットを行う際に必要なもので、すぐに消費してしまいやすく、追加ポイントを購入したくないユーザーがこの制度を利用してポイントを得ようとするためにレビュースコアが高くなっている可能性があるという。

なお、このような順位操作行為は、Google Playの開発者ポリシーで厳しく禁止されている。

コイン購入の代替手段として高評価を提示している

また、この2つのアプリは、ほぼ同じソースコードを共有しており、同一の開発者か、互いに関連するグループによって開発された可能性が高いという。マカフィーがアプリ開発者について調査を行ったところ、これらの会社はいくつかのアダルト出会い系サービスを運営していることはわかったものの「不正に収集された個人情報を詐欺や悪質な目的で使用したかについては確認できていない」としている。