NECは2013年4月10日、スマートシティやクラウドサービスの分野において、中国の重慶市と戦略的なパートナーシップ契約を締結することを発表した。

NECと重慶市は、この契約に基づき、IT人材育成、最先端技術開発、商品・サービス開発、販売展開などを市内で発展させる。将来的には市から中国全土へ、さらにはグローバルなサービスの開発と提供を目指して、産業振興に努めたいとのことだ。中国の中央直轄市である重慶市は、同国の中西部地区大開発戦略の中心として、工業から情報産業への切り替えを計画している。

具体的な施策は、次の3点だ。

(1)現地法人の設立とクラウドデータセンターの設置:クラウドサービス事業を行う現地法人を設立し、NECのクラウドプラットフォームを配備したデータセンターを設立する。

(2)クラウドサービスアプリケーションの開発:行政・交通・防災・エネルギー・医療・農業など、各種クラウドサービスアプリケーションの開発やクラウド・コンピューティング技術の研究を行う研究所を市に設置する。

(3)クラウド産業育成のための教育機関の設置:人材育成や技術認定の教育機関を設立する。

NECは、重慶市を重要な中国戦略の拠点としてとらえ、社会インフラとして重要なクラウドサービスの創造・提供を通じて、ビジネス規模の拡大を目指すという。