中部テレコミュニケーション(以下、CTC)は5月31日、中部地域最大級の都市型ハイスペックデータセンター「CTCデータセンター名古屋丸の内(仮称)」を構築すると発表した。同センターは、竹中工務店の設計施工により、2012年夏に工事に着手し、2014年2月にサービス開始予定となる。

CTCデータセンター名古屋丸の内(仮称)イメージ図

CTCデータセンター名古屋丸の内は、名古屋市中区丸の内(名古屋城に程近く、熱田台地上の津波や液状化のリスクが低いとされる地点に位置する場所)に構築し、延床面積は約9,426平方メートル。建物構造は地上9階/建物免震構造/鉄骨造とし、名古屋都心部で想定されている最大震度6強に対して、震度7クラスの地震動にも耐える免震構造を採用。地表での振動加速度500cm/s2(=ガル・gal)の揺れが発生した場合でも、サーバ室内においては200cm/s2(=ガル・gal)程度まで揺れを軽減し、顧客の機器の破損を防ぐ。

クラウド仮想化にも対応可能な設備を目指し、中部地域最大級の1000ラック相当、床耐荷重を1.5t/平方メートルのサーバ室を完備。供給電力は8kVA(標準)、20kVA(最大)を確保しながら国内データセンター最高レベルのPUE 1.32以下のエネルギー効率のよいデータセンターを実現する。

また、従来のサーバ室で課題となる床下スペースの確保、塵、結露、保守時のセキュリティ、温度維持など、冷却装置に対する課題に対応するため、業界最先端技術の「IDC-SFLOWTM(IDC SIDE FLOW System)を採用することで、ホットスポットの発生を解消し、サーバ室内温度の均一化を図る。空調には外気を取り込み、免震層のクールピットで冷やす、外気冷房を採用し、環境負荷の軽減に寄与する。

さらに、CTCが所有する光ファイバー網の通信ネットワークバックボーンと直結するため、顧客サーバーだけでなく、通信ネットワークを含めた信頼性の高いワンストップサービスの提供を可能とした。