アイルランドCentre for Research on Adaptive Nanostructures and Nanodevices(CRANN:適応ナノ構造・ナノデバイス研究センター)は、FPDや太陽電池、LEDなどの品質や寿命、ならびに効率を向上させることが可能となる新物質を発見したと発表した。同成果は同センターの主席研究員であるIgor Shvets氏、Karsten Fleischer氏、Elisabetta Arca氏らによるもので、国際科学研究誌「Applied Physics Letters」に掲載された。

同物質はMgとNにCr2O3を添加したもので、Nによる可視域(400-700mn)の透明性の向上とMgによるp型の特長を両立させつつ、150nmの膜厚で3mΩの特性を実現することが可能であり、同物質を用いることで従来のITO膜などn型透明導電性酸化物をp型の透明導電性酸化物に置き換えることが可能になると研究チームでは説明している。