ロームは5月10日、自社のIEEE802.11b/g/n準拠のベースバンド/MAC LSI「BU1805GU」を搭載した、組み込み用途向け2.4GHz帯無線LANモジュール「BP3580/BP3591」を開発したことを発表した。

組み込み用途向け2.4GHz帯無線LANモジュール「BP3580/BP3591」

同モジュールは、RF部分を含め完全に調整されたモジュールとなっており、基本的な無線LAN通信機能のみならず、認証や暗号化といった、通常ホスト側に搭載されるサプリカントやWPS(Wi-Fi Protected SetUp)もすべてモジュール側に搭載したモジュールとなっている。

また、TCP/IPプロトコルスタックまでモジュール側に内蔵したモデルもラインアップしており、これによりネットワーク処理のすべてをモジュール任せに出来るようになるため、ホストのリソース不足のため無線LAN搭載が困難であった白物家電や健康機器等にも無線LANの搭載が可能となるという。

ソフトウェアスタックの比較

さらに、面実装タイプ「BP3580」に加え、コネクタ接続のアンテナ内蔵タイプ「BP3591」もラインアップ。アンテナを内蔵したことで、カスタマは無線通信に関するノウハウを必要とする高周波設計が不要となるほか、国内電波法認証も取得済みとなっているため、セットに組み込んですぐに無線設備として利用することが可能となる。

なお、同製品は、2011年6月からサンプル価格1万円でサンプル出荷を開始、同9月から当面月産10万台規模で量産を開始する予定としている。