IDC Japanは9月3日、2009年第2四半期(4~6月)の国内サーバ市場動向を発表した。同発表によると、同市場規模は前年同期比30.1%と大幅減の949億円で、出荷台数は前年同期比27.3%減の9万7,000台だった。

国内サーバ市場規模が1,000億円の大台を切るのは2000年以降初めてのことだという。IDC Japan サーバーリサーチマネージャーの都築裕之氏は、「サーバ投資の大幅な削減により、古いサーバを継続して使わざるを得ない企業が増えている。2009年通年の国内サーバ市場の成長率は過去最大のマイナスになる」と指摘している。

一方、出荷台数が10万台を割ったのは2003年第2四半期以来だという。都築氏は、「今期の出荷台数はx86サーバの大幅な減少が響いた。同サーバの出荷台数は複数ベンダーによる2万円を切る超低価格サーバーが下支えをしてきたが、今期は超低価格販売を中止するベンダーが出てきた」と説明している。

ベンダー別では、メインフレームで超大型案件を獲得したことが貢献し、NECが2008年第1四半期以来、5期ぶりの首位となった。2位はメインフレームで大型案件を抱えていたIBMだった。前期まで3期続けて1位だった富士通は、今期は目立った案件が少なく製品分野全般で振るわず3位に後退。4位は前期と同じく日本ヒューレット・パッカードで、ビジネスサーバーで大型案件を獲得したが、他の製品分野が不振だった。5位は日立製作所で、RISCサーバとメインフレームで大型案件があり前年同期からシェアを拡大した。

2009年第2四半期 国内サーバー市場ベンダーシェア(出荷金額) 資料:IDC Japan