RIZAPグループが5月15日に発表した2024年3月期の連結決算は、最終損益が43億円の赤字だった。前の期(127億の赤字)から赤字幅が縮小した。同社が手掛ける低価格ジム「chocoZAP(チョコザップ)」の成長が加速し、下期黒字化を達成した。売上高にあたる売上収益は前期比7.6%増の1663億円だった。

  • RIZAPグループが手掛ける「chocoZAP(チョコザップ)」

    RIZAPグループが手掛ける「chocoZAP(チョコザップ)」

チョコザップの会員数は5月15日現在、120万人を超え、店舗数は1500店まで拡大した。5月中に全国47都道府県に展開できる見込みだ。同社は、チョコザップの満足度向上のため、今期の投資をサービスの進化に集中させ、新たに計200億円を投資するとの計画を発表した。

  • チョコザップの会員数は150万人を超えた

    チョコザップの会員数は150万人を超えた

同社は3月末に、カラオケや洗濯機・乾燥機、MRI・CT検査、セルフフォトなど、従来のジムの常識を覆す7種の新サービスを発表した。新サービスにより、利用者数や来館回数、入会者数すべてが向上し、新サービスの導入店舗数を今後も大幅に増加させていく方針だ。

決算会見に登壇した瀬戸健代表取締役社長は「チョコザップの店舗内において、RIZAPトレーナー500人、コンシェルジュ100人体制で、運動や食事のアドバイス、店舗の清掃やマシン故障の対応を強化する」と、品質向上に向けた取り組みも強化すると述べた。

  • RIZAPグループ 瀬戸健代表取締役社長

    RIZAPグループ 瀬戸健代表取締役社長

2025年3月期は、最終損益が20億円の黒字になる見込み。上期は品質向上へ集中投資を実施するため、下期から来期にかけて利益成長を狙う。「これまでのチョコザップはフェーズ0。『簡単・便利・楽しい』というコンビニジムのコンセプトを確立させた。今後はフェーズ1に移行し、チョコザップのユニバーサルサービス化を進めていく」(瀬戸氏)