ジェイ エイ シー リクルートメントは8月21日、2008年7月から2009年6月の期間中の新着求人を対象に行った「求人職種ランキング調査」の結果を発表した。同発表によると、景気後退の影響により、人材採用にも「コスト削減」の志向が強まっていることが明らかになったという。
求人が多かったのは順に、「法人向け営業」、「経理」、「機械設計」である。法人向け営業においては、企業の" 節約 志向"を反映し、マス広告に比べて費用対効果を測定しやすいインターネット広告分野の求人が目立ったという。また、国の助成が後押しし、5月頃からは太陽光パネルなどの環境領域の営業求人も出てきている。
2位の経理においては、欠員枠を部門強化枠として活用し、連結決算や税務など、より上位の業務経験者を確保する傾向が強かった。さらに、財務や経営分析など、戦略的に収益構造を見直す役割が期待され、次長・部長クラスも引き合いが多く、同様の理由から「経営企画/事業企画も順位を上げた。
3位の機械設計は、経験者の絶対数が少ないうえ、重機械やプラントなどは工期が長く人材の流動性が低く海外勤務案件も多いため、機械設計の求人は常にランキング上位に位置しているという。大手からの受注を主とする企業の求人は厳しい状況だが、技術力や販路などに独自の強みを持つ企業では、柔軟な採用活動が行われている。
求人が上昇している職種は「コンサルタント」、「医療機器営業」、「商品開発/開発」。EC取引の増加による決済関連のシステム開発ニーズを背景に、関連したコンサルタントと開発ポジションのニーズが増えている。
求人が下降している職種は「製造/生産技術(機械)」、「総務」、「人事(採用)」。製品開発の手は緩めず、生産工程のコスト削減で業績の悪化をカバーするメーカー各社の企業努力が求人ニーズにも反映された格好だ。一方、、不良品率を下げて徹底的にコストを削減する取り組みから「品質管理/ 品質評価/ 品質分析」はランクを維持している。
同社では、企業の最大コストである人件費と広告宣伝費について、前者の削減という点で、高い専門性を持ちながら関連領域も扱える"縦にも横にも"活躍できる人材に需要が集まり、費用対効果が見えづらい後者においては、インターネット広告の活用で効果の" 見える化" とコスト削減を実現していると、分析している。
加えて、製造業関連においては、先行投資の分野である「化学(研究・開発・分析)」、「商品開発/ 開発」と「機械設計」が順位を維持しており、不況期でも製品開発の手を緩めない企業の姿が順位に表れているとしている。
そのほか、顧客開拓力がある営業、収益構造の見直しを図る経理など、短期間に採用コストを上回る利益をもたらす「コスト削減のためのコスト」を意識した採用活動が目立っている。