Sun MicrosystemsでSun Cloud CTOを務めるLew Tucker氏

続いて、Sun Cloud CTOを務めるLew Tucker氏が登場。話題となったのはもちろん「クラウド」だ。Sun Microsystemsは3月にクラウドコンピューティング向けのプラットフォーム「Sun Open Cloud Platform」とクラウドサービス「Sun Cloud」を発表している。KeynoteではそのうちのSun Cloudについて、デモやパートナー企業による事例が紹介された。

それによると、Sun Cloudは以下のような基本要素から構成されることになるという。

  • Compute Service - 仮想マシン、ネットワーキング、ストレージ
  • Virtual DataCenter - リソース、人、グラフィカルUI
  • Open API - 標準、RESTful、Java、Python、Ruby
  • Storage Service - ボリューム、オブジェクト、プロトコル、WevDAV、S3

以下の図はクラウド上でオリジナルのネットワークの構築を助けるツールのデモ画面である。マウス操作でノードどうしを繋げ合わせることによってネットワークの構成を決めることができるという。

クラウド上でのネットワーク構成を作成するデモ

次にDouglas氏とFowler氏の両氏は具体的なSun Cloudの採用事例として3つの企業のサービスを取り上げ、担当者によるデモを交えて紹介した。最初に紹介されたのは「moonwalk」。大規模データ管理ソリューションであり、ポリシーによってSun Cloudにデータを統合・管理する様子が見せられた。

次の「Vertica」はデータ解析ソリューションを提供する企業であり、Sun Cloudに対応させたVertica Analytic DatabaseやVertica Moniteringなどのソリューションのデモが行われた。3番目の「WebappVM」はクラウドを利用してWebアプリケーションのための自己モニタリング・プラットフォームの構築を目指すサービスである。

Verticaによるクラウド上のデータ解析のデモ

WebappVMによるクラウドアプリケーション管理のデモ

これらのデモはCommunityOneおよびJavaOneの展示会場においても見ることができる。クラウドに関するコーナーは「Cloud Zone」と呼ばれ、今回の展示の目玉にもなっている。Sunでは、このように外部のパートナーとも協調することでクラウドのエコシステム「SUN CLOUD EcoSystem」の構築を目指すとのことだ。

SUN CLOUD EcoSystem